世の中には、信じられないほど心の強い人がいるものだ。いわゆる「折れないハート」の持ち主たちだが、そんな人でさえ「チェンジは言えない」という意見が多いハズだ。ここはボヤかさずにハッキリ書こう、風俗店でお相手が気に入らなかった場合に可能な、あの “チェンジ” のことである。
チェンジは多くの風俗店で採用されているシステムだが、果たして本当に「チェンジ!」と発した心の強すぎる男性は実在するのだろうか? 今回は元ラブホテル従業員に、チェンジの実態についてインタビューしてみたのでご覧いただきたい。
・絶対に言えない言葉
冒頭でもお伝えした通り、多くの風俗店で導入されているチェンジのシステム。指名がないフリープランに適用されるケースが多いようで、ユーザーに「気に入らなかったらチェンジすればいいか」と安心感を与える効果があるようだ。だがしかし……。
女性を目の前にし、実際に「チェンジ」と言える男性がどれほどいることだろう? 面と向かって「お前は無理」と言っているのと同じで……いや、それ以上に「チェンジ」は残酷な言葉であり、目の前の女性の全人格を否定するレベルの辛らつなワードなのだ。
マジでチェンジなんて言えるヤツいるのかよ……? そう疑問に感じた記者は、今回元ラブホテル従業員に「チェンジの実態」についてインタビューを敢行することにした。
──いきなりですが、チェンジって本当にあるんでしょうか?
「本当にいきなりですね(笑)。いいです、お答えしましょう。チェンジは実在します」
──マジですか! 本当に言うヤツいるのか、チェンジ……。
「まず、ラブホテルにおけるチェンジの現場ですが、いわゆるデリバリー系のお店に限られます。デートのようにカップルで入店するタイプのお店のチェンジについてはわかりかねます」
──はい、そうですよね。
「男性のお客さんが部屋で待機しており、そこに女性がやって来る。その女性が1分足らずで部屋を出てきた場合、チェンジがあったと推測されます」
──非常にわかりやすいです。
「ラブホテルは部屋にカメラやマイクが付いていないので、エレベーター内や各フロアに設置されている防犯カメラでしかお客様を追跡できませんので、実際に “チェンジ” と発しているのかはわかりませんが……」
──それでもいいです。ぜひチェンジについて聞かせてください。
「私は5年ほどラブホテルに勤めていました。国内でも有数の歓楽街にあるラブホテルだったので、当然デリバリー系のお客さんも多かったんですね」
──なるほど。
「それでも5年間でチェンジを目撃したのは、たったの2回です」
──2回! それだけなんですか?
「もちろん、24時間現場にいるわけではないので見逃しているチェンジもあると思いますが、チェンジがあったらバイト同士で話題になりますので、おそらく2回だったと思います」
──ふむふむ。で、そのチェンジとは一体どんなシチュエーションだったのでしょうか?
「はい。そのお部屋はグレードの高い客室でした。1泊1万円以上をいただくお部屋に男性が待機されていたんですね。すると、そこにドライバーらしき男性と嬢がやってきたんです」
──はい。
「ホテルはご精算していただかない限り、内側から鍵が開きませんので、フロントに電話が掛かって来るんですね。“連れが来たので鍵を開けてくれ” と。なので、そのときも最初はただドアの鍵を開けただけでした」
──なるほど。
「しかし、その男性は部屋のドアを開けるなり、すぐに扉を閉めてしまったんです。最初は手が滑ってドアが閉まってしまったのかと思ったんですが、違うんです。嬢がドライバーと一緒にエレベーターで降りて来たんですよ……。一瞬何が起きたかわかりませんでしたが、“これがチェンジか” と合点がいきました」
──おお。
「しかもスゴイのはココからで、その男性は……もう1度チェンジしたんです」
──え! 2連続チェンジってことですか?
「はい。30分後くらいに、今度は嬢が1人でやって来ました。部屋の鍵を開けて嬢が入室したので、なぜか我々も安心したんです。だけどその1分後くらいに、今度は嬢からフロントに “鍵開けてください” と連絡があったんです……」
──なんか、気まずいですね……。
「そうなんです、なぜか居たたまれない気持ちになりましたね。またその30分後くらいに3人目の嬢がやって来て、ようやく2時間ほど滞在されました。私が約5年間で遭遇したチェンジはこの2回、1人の男性が一晩で繰り出した2回のチェンジだけですね」
やはりと言うべきか、実際にチェンジを使用する男性客はかなり少ないようだった。ただし、中には怪物レベルに強いハートの持ち主もいて「2連続チェンジ」もあるようだ。
中には「相手はプロなんだから、チェンジしても別に傷つかないだろ」という意見もあるかもしれない。……が、大多数の男性は実際に「チェ」の後が喉から出てこないハズである。チェンジ……。時と場合によってはこの上なく残酷な言葉といえるだろう。
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼仮にこれが来てもチェンジって言えるかな……?