近頃、若い世代を中心に盛り上がりを見せているのが日本語ラップだ。渋谷のような若者の街では、路上でコミュニケーションのようにフリースタイルバトル(サイファー)をするラッパーの姿も珍しくない。
そんなサイファーのメッカとなっているのが、渋谷スクランブル交差点のTSUTAYA前。日夜、ラッパーが集まるこの場所に『AAA』の日高光啓(SKY-HI)さんが飛び入りして話題になっている。
・2011年の渋谷ストリート
バンドをやっている私(中澤)は2011年頃、路上ライブをしていたのだが、すでにストリートではサイファーをしている人たちがいた。
・新世代の日本語ラップ
日本語ラップと言えば、「なんかしゃべってるだけじゃね?」というイメージがあった私。通常、日本語は音単体で意味を持たないため、英語ほどラップ向きではないと言われている。だが、路上で出会ったラッパーの日本語ラップは違った。
日本語なのに、区切り方の妙で音が強烈にリズミカルに聞こえ、まるで新しい言語のようだったのである。当時、それが新しい波のように感じていたが、テレビ朝日『フリースタイルダンジョン』により一気に人気に火がついた。
……ような気がする。ひょっとしたら、ずっとあったのかもしれないけど。ともかく、渋谷スクランブル交差点のTSUTAYA前にそんなラッパーたちを見かけるようになったのは結構最近のこと。
・フリースタイルダンジョンかよ
前置きが長くなってしまったが、2017年8月21日夜、そんなストリートでのサイファーにパフォーマンスグループ『AAA』の日高光啓(SKY-HI)さんが飛び入り参加したようだ。その時の様子は日高さんのTwitterに投稿されている。
ストリートでマイクを握る日高さん、騒然とする人ゴミ。さらに、その時の相手は弱冠20歳の若手実力派ラッパー・Rude-αだったという。これ……何ダンジョン?
ニューヨークのストリートで生まれたというラップは、それまでの常識をぶち壊した反骨の音楽。そんなストリートの遺伝子をより濃く感じる近頃のラッパーに、私が言えることは1つだけ。いいぞ! もっとやれ!!
参照元:Twitter @SkyHidaka
執筆:中澤星児