最近は世界中でエコの意識が高まり、車から自転車に切り替えたり、街中でレンタルサイクルを見かけることも多くなった。

そんななか、自転車大国として知られる中国で某社が「自転車シェアサービス」を開始したものの致命的な失敗を犯し、9割の自転車が行方不明になる事態に! その結果、サービスが中止に追い込まれてしまったという。

・中国で「自転車シェアサービス」を開始したものの……

米ニュースサイト『Mashable』によると、致命的な失敗を犯したのは、約半年前に自転車シェアサービスを開始した中国の「Wukong Bike:ウーコン・バイク」社。

自転車シェアサービスは、元にあった場所に自転車を返却するのが普通だが、同社はアプリで自転車の鍵を開けてレンタルしたら、目的地で乗り捨てできるシステムが売りだという。しかも、30分のレンタル料金がたった0.5元(約8円)と安いこともあり、ビジネスは順調にいっているかに見えた。

・9割の自転車が行方不明に!!

ところが、自転車には放置場所を確認するGPSが搭載されていなかったため、なんと9割の自転車が盗まれたり行方不明になるという事態に!

大学のキャンパスやオフィス街で回収できた自転車もあったが、辺ぴな場所まで持って行かれたら取り戻すことが難しく、同社はサービス中止に追い込まれてしまったそうだ。しかも、重慶市(じゅうけいし)に至っては、1200台もの自転車が消えたというから驚きである。

・致命的な失敗でサービス中止に追い込まれる事態に!

放置型の自転車シェアサービスでGPSを搭載していないとは、人を信用しすぎな感じがしなくもない。日本ならまだしも、数分で自転車が盗まれてしまうような中国では、もはや致命的な失敗と言える。

サービスが中止に追い込まれてしまったウーコン・バイク社に対し、同サービスを展開する競合社「Mobike:モバイク」はGPSを搭載しているため、返却されなかった自転車の場所を正確に突き止めて回収に成功しているそうだ。

ビジネスを始めるなら起こりそうな問題を回避できるように、前もって徹底的に対策を練る必要があるという良い例ではないだろうか。

参照元:Mashable(英語)
執筆:Nekolas
Photo:Rocketnews24.