2017年6月1日……つまり本日! 映画『ローガン』が公開された。すでに公開されているアメリカでは、2017年度のオープニング興行成績の新記録を達成し、世界80カ国でNo.1ヒットを飛ばしている話題作だ。

その見所はズバリ、17年間もの間 ローガン役を務めたヒュー・ジャックマンによる “ラストウルヴァリン” だということ。一足先に記者向けの試写会で実際に映画を観て来たので、予習・復習を含めて本作をレビューしていくぞ。

・ウルヴァリンの能力

映画『ローガン』を観賞するにあたり、まずはウルヴァリン(ローガン)のキャラ設定についておさらいしておこう。元々のローガンの能力は “超回復能力” である。銃弾で撃たれてもみるみる間に回復し、剣で切られても一瞬で傷口がふさがるほどのヒーリングパワーの持ち主だ。

さらには超回復能力のおかげで歳を取りにくいのも特徴で、詳細な年齢は不明だが、一説では「余裕で100歳以上」ともいわれている。そこに後天的に加わったのが、アダマンチウム(マーベルの中で最高レベルに硬いとされる架空の金属)の骨格で、こちらはウェポンXと呼ばれる人体実験で身に付いたものだ。

つまりウルヴァリンは「元々が規格外のタフマンだったのに、骨もアダマンチウムで覆われているから外傷では死なない無敵の男」ということになる。映画X-MENシリーズにはほぼ全ての作品に登場しているマーベル屈指の人気キャラ、それがウルヴァリンだ。

──ただし本作『ローガン』では、ウルヴァリンも無敵の男ではない。時代設定は近未来で、そこはミュータント(ウルヴァリンのような先天的な能力の持ち主)がほぼ絶滅した世界である。

・今作では能力がほぼない生身のウルヴァリン

ファンにとっては悲しいが、ローガンも歳を取り、ダイナミックな動きを見せた後も息切れがハンパない。印象としては、ちょっとタフなおじさん……といったところだ。だがそれこそが今作の見所で「生身のローガンがどんな生き様を見せるのか?」に注目して欲しい。

ストーリーとしては、ローガンの元に「少女をある場所まで送り届けて欲しい」と依頼があり、悪党たちに追われながらもミッションをこなす……といったシンプルなものだ。ネタバレになるのでこれ以上は触れないが、少女とローガンの関係性も物語の肝となっている。

・復習しなくてもOK

通常であれば、映画X-MENシリーズを復習することをオススメするが、今作に限ってはあまりその必要はないだろう。先述した通り「無敵のタフマンが能力をほぼ失っている」ことさえ頭に叩き込んでおけば、初めてX-MENシリーズを見る人でも十分に楽しめるハズだ。

また、華やかなディズニー系マーベルとは違い、今作は一言でいえば「ダーク・ナイト(バットマン)」のような暗さがある……そして泣ける。果たしてどこで泣けるのかは、ぜひ劇場でご確認いただきたい。ヒュージャックマンが演じる最後のウルヴァリン、映画『ローガン』は絶賛公開中だ。

参考リンク:映画『ローガン』オフィシャルサイト
Report:P.K.サンジュン
Photo:(C)2017Twentieth Century Fox Film Corporation

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