地球上に存在する全ての生物は、経験値を得て進化する。鳥も魚も植物も、日々の経験を積み重ねた結果、現在に至っているのだ。もちろん人間もそうで、幼少期よりはある程度の年齢になった方が、世の中のことがわかってくる。
今回はこの世に生を受けて39年になる私(P.K.サンジュン)が、これまでの経験に基づいて辿りついた1つの境地をご紹介したい。それは「初対面で好きな映画を聞かれたとき、『時計じかけのオレンジ』と答えない方がいい」というものだ。
・名作『時計じかけのオレンジ』
まず最初に断わっておくと、私は『時計じかけのオレンジ』を観たことがない。理由については後述するが、ある理由で観たくないのだ。また、このコラムは作品そのものを批判する意図は一切ないことについては、きちんと記述しておこう。
さて『時計じかけのオレンジ』についてだが、1971年に公開されたアメリカ映画である。その内容は一言で表すと “アート” だそうで、映画史に残る傑作のひとつと評されていることはご存じの通りだ。
そんな素晴らしい作品なので、根強いファンも多いとは思うが、もしあなたが初対面の人に「好きな映画は?」と聞かれた際、『時計じかけのオレンジ』と答えることはオススメしない。なぜならば「とっつきにくい人」と判断されてしまう可能性があるからだ。
正直に言うが、心の浅ましい私の場合『時計じかけのオレンジ』と答えられたら、
「めんどくせえヤツだな」
と感じてしまう。時計じかけのオレンジと出た瞬間、「センスあるぶってんの?」「感性が磨かれてるアピール?」「芸術家気取り?」と判断してしまうのだ。
・「めんどくさい」と思われる可能性あり
逆に「この人は付き合いやすいな」と思えるのは『ジュラシックパーク』『プロジェクトA』『ダイハード』……などと、誰もが知る作品を挙げる人。さらに『スターウォーズ』『霊幻道士』『アベンジャーズ』などと、自分と趣味が合えば最高だ。
その点、時計じかけのオレンジは全く無名ではなく “知る人ぞ知る感” がある。ぶっちゃけ、そこにも「これくらい知ってるでしょ?」的なお高い感じと、あざとさを感じてしまう。
あくまで私の経験に過ぎないが『時計じかけのオレンジ』と答えた人は「積極的ではなく」「ある程度の距離を取って欲しそうで」そのくせ「まあまあ構ってちゃん」が多かった。私も構ってちゃん気質があるため、拍車をかけないためにも同作は観たくないのだ。
50年弱も語り継がれる作品なので、『時計じかけのオレンジ』自体は名作なのだろう。だが、本当に「時計じかけのオレンジ」が好きだとしてもそれを打ち明けるのは、ある程度の仲になってからをオススメする。
参照元:Facebook @AClockworkOrangeFilm
執筆:P.K.サンジュン
▼こちらは予告編(字幕なし)。