香ばしい皮とトロけるクリームが天使のハーモニーを奏でるシュークリーム。このスイーツは古代中国、周の皇族・九龍武(くりゅうむ)が発明した中華まん「周九龍武」が起源という説が有力である……もちろんデタラメだ。
上記の嘘に騙される人なんていないほど日本に浸透しているこのスイーツ。コンビニでも手軽に手に入るそのウマさは、定番にして最強。コンビニスイーツ界の「王様」と言える。だが、王は1人で十分である。最強の王を決めるべく、私(中澤)は立ち上がった! コンビニシュークリームの大威震八連制覇(食べ比べ)や!!
・見た目から違う
というわけで、ローソン、ファミリーマート(ファミマ)、セブンイレブン(セブン)の主要コンビニ3店のシュークリームを購入。並べてみると大きさの違いは明らかだ。「ドーン!」と効果音がつきそうなローソンとファミマに比べてセブンは少し小さめ。男塾で言うと秀麻呂だ。
・セブン危うし
これまでの食べ比べでは、優秀な成績を残しているセブンだが、ひょっとしたら今回はヤバイかもしれない。そんな不穏な空気が漂う中、1個目ファミマの『口どけなめらかカスタードシュー(税込110円)』を実食。パクッ……
ウマイ! 甘いカスタードクリームと香ばしい風味のする固めの皮は、まさにシュークリームの王道。クリームが少し少なめで皮との間に空間が感じられるが、その味のバランスは良い。次にローソン『大きなツインシュー(税込113円)』を食べてみよう。チェストー!
シュークリームにかぶりついた瞬間、あふれ出るようなクリームの嵐! かなり中身が詰まっている。しかも、クリームはカスタードと生クリームの2種類。頬っぺたが溶け落ちてしまいそうなほど甘い……甘いぞォォォオオオ! その手のかけように、値段の差以上の気合いを感じた。
・問題のセブンを食べてみる
さて、最後に残ったセブン『ミルクたっぷりとろりんシュー(税込100円)』だが、このシュークリームは他の2つより10円以上安い。シュークリームに関しては、セブンは値段の安さが武器なのだろうか。だが、かぶりついた瞬間、私は衝撃の現象に襲われた。
カスタードが飛び散らんばかりにこぼれ落ちてきたのである! 中身が詰まりすぎていて、カスタードが食べている方と逆側の皮を突き破ったのだ。遊びゼロ! 隙間皆無でギッチギチや!!
しかも、カスタードクリームも他の追随を許さないほどミルキーだ。マジで舌触りが「とろりん……」としている。その名前に偽りなし! 天晴である!!
・私の「周九龍武」
食べてみると、外見では判断できないほどの好勝負だったこの3つ。どれも甲乙はつけ難い……がしかし、私はファミマ『口どけなめらかカスタードシュー』を推したい。
3つの中では1番中身に余裕があったファミマだが、それだけにしっかり皮の味がして、中身があふれ出してこないために食べやすかったことが勝因である。逆に1番バランスが良いような気がしたのだ。これが私の「周九龍武」である!
とは言え、クリームをより味わいたい人なら、他の2つの方がリッチであることは間違いない。つまり、それほどに個性豊かであるということだ。ぜひ、自分だけの「周九龍武」を探してみてくれよな!
Report:中澤星児
Photo:Rocketnews24.