インターネットが普及し、世界は劇的に変化した。一昔前ならば「本は本屋さん」「靴は靴屋さん」などと専門店に出かけていたが、今ではスマホやPCからワンクリックで買い物が出来てしまう。きっとこの流れはさらに強くなり、いつか世の中から全ての商店が消える……のかもしれない。
それはさておき、ネットショッピングする上で、非常に役立つのが購入者の声、つまり「レビュー」だ。経験者の声に勝る資料はなく、少なからず参考にしている人も多いことだろう。だがしかし、中には胸がモヤモヤするレビューも……まあまあある。
・2000円のアイロンを発見
つい先日、アイロンを購入しようと大手ショッピングサイトを物色していたときの話だ。これまで我が家にはアイロンがなく、ちょっとした作業のためアイロンが必要になったのだ。変な話、数回使えればそれでよく、私(P.K.サンジュン)は格安のアイロンを探していた。
そしてたどり着いたのが『2000円のアイロン』である。メチャメチャ高性能ではないが、評価もおおむね好評で「2000円ならアリだと思います」「問題なくアイロンとしての機能は果たします」などと、レビューもなかなかいい感じであった。ところが……。
高評価がズラリと並ぶ中、一際目立つ「☆1のレビュー」があるではないか。読んでみると内容は以下のようなものであった。
「約1年半前に購入しましたが故障してしましました、残念です。前に使っていたものは15年ほど保ちました。いくら安くても、安物買いの銭失いです。どうせなら保証期間内に壊れて欲しかった。でもアイロンとしての基本機能は必要十分です。 評価:☆1」
んー。んんんーーーー。んんんんんんーーーーーー。なにこのモヤモヤ感? 大人なので百歩譲って、故障が残念な気持ちはわかる……わかるけど、この人は2000円のアイロンにどこまでの性能を求めていたのだろうか?
・胸のモヤモヤ
2000円が「取るに足らない金額」だとは思わない。むしろ、財布に2000円入っていないこともしょっちゅうだ。ただ『2000円のアイロン』は格安ではないだろうか? 少なくとも某ショッピングサイトでは、安いランクにはいる価格であった。
これより高いアイロンの方が遥かに多いし、ウン万円するアイロンだってザラにある。おそらく「15年使ったアイロン」は2000円よりは高かったに違いない。それなのに☆1を付けてしまう根性……正直、私には理解できない。
さらに言うならば、購入してから1年半が経った時点でレビューする謎の行動力。「どうせなら保証期間内にうんぬん」を人様に見られても平気な羞恥心の無さ。さらにさらに「でもアイロンとしては十分です」という意味不明なフォロー。一体、彼(彼女?)は誰のためにレビューしたのだろうか?
冒頭でもお伝えした通り、ショッピングサイトのレビューは本当にありがたい。そして何でもかんでも満点を付ければいい訳ではない。正直なレビューはいいのだが……この胸のモヤモヤ、おわかりいただけるだろうか?
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.