本日3月13日はサンドイッチの日!「サンドイッチ」と言えば、最近めっきり「サンドウィッチマン」が消えたなあ……。え? 違う違う! お笑い芸人じゃない。看板で体をサンドウィッチして街頭で店の宣伝をする人のことだ。
かつてはよく街中で見かけたサンドウィッチマン。しかし、あれって一体どれくらい宣伝効果があるんだろうか? 気になったので、さっそく本サイトの看板を手作りし、サンドウィッチマンになって新宿を歩いてみた。らっしゃいらっしゃい! ロケットニュース24だよー!!
・サンドウィッチマンに変身
繁華街の個室ビデオのバイトみたいなイメージが強いサンドウィッチマンだが、なんと、その手法が考案されたのは19世紀半ばくらいだという。無駄に歴史古すぎだろ!
それはさておき、まずは私(りょう)をサンドウィッチする看板が必要である。等身大の看板を制作するため、A1サイズのダンボール2枚、ビニールひも、画用紙、ガムテープ、そしてマジックインキを用意した。
作業はいたってシンプル。ダンボールに画用紙を貼り、宣伝したい内容を書くだけ。もちろん、書いたのはロケットニュース24のPR。多くの人に本サイトを知ってもらえるようQRコードを貼って完成だ。看板を目立たせるため全身タイツになってと……合体!
こりゃもう、読者が倍増すること確実。編集部のみんなも喜ぶだろう。街ゆく人に注目されて、さらに会社の宣伝にもなる。一石二鳥とは、まさにこのことだ! サンドウィッチマン発進します!!
・人であふれている新宿
最初に向かったのは新宿駅前。老若男女問わず人であふれる新宿の中でも、駅前はひときわにぎわっているホットスポットだ。サンドウィッチマンとしては絶好のフィールドと言えるだろう。
まずは、新南口の広場にいる通行人にアピール。さぁ私を見て、どんどんQRコードを読み取ってくれ! 遠慮はいらないぞ!!
周囲を見回すと絶え間なく行きかう人・人・人。さすが新宿である。いつQRコードをスキャンされてもおかしくない状況だ。ドキドキ、ワクワク……。
・移動しながらアピール
だが、開始から20分が経過しても、誰も近寄ってこない。チラチラ視線は感じるのだが、そっちを見るとみんな目をそらして足早に通り過ぎていく。もしや怪しい人だと思われてる? いや、サンドウィッチマンとして私の積極性が足りないのかも? ならば、満面の笑みでさらに人が密集した場所に突入じゃい!
移動中もスマイル&スマイル。私は歩く広告塔。こうしている間にも、着実に本サイトの名前は通行人の目に入っているはず。実際に、背後から「ロケットニュース?」とギャルの声が聞こえたこともあった。振り返ったら、ササッとどこかに行ってしまったけど……。もう恥ずかしがり屋なんだから!
・アルタ前でリベンジ
そして、やって来たのは東口周辺。ここは待ち合わせのメッカ「新宿アルタ」もあり、時間を持て余している人も多いはず。ハリウッドスター並みにスマホを向けられたらどうしよう……いや、望むところだ! 私の100万ドルの笑顔を見せてやろうじゃないか!! 新南口のリベンジや!
なんてことを考えていた時、さっそく「ロケットニュースさん!」と私を呼ぶ声が聞こえた。振り向けばそこにはかわいらしい子供が! ついにキターーーッ!!
と思いきや、何やらチラシを渡してくる子供。そして差し出されたチラシを受け取ると、どこかへ行ってしまった。チラシには「愛されているあなたに」という文字。なんのチラシだ? さらによく見てみると……
新宿シャローム教会! 宣伝してるつもりが勧誘されてしまった!! 子供から見たら、今の私は迷っているように見えたのだろうか。心に疑問が生まれたが、それを振り払うように人が集まる交差点やアルタ前などをグルグル歩き回る。誰か私に注目してくれェェエエエ!!
それから、およそ1時間以上歩き回ったが、誰も近寄ってこないどころか、スマホを向けられた雰囲気さえ無い。サンドウィッチマンという仕事を甘く見ていた。精神的にタフでないとなかなか務まらない仕事である。心が完全に折れ、新宿を去ろうとしたその時!
「ロケットニュースさん、写真撮っていいですか?」
──と、通りすがりの男性が声をかけてくれたのである! 写メを撮り、QRコードを読み取ってくれる彼。神様キターーーーーーー!!
そう、たった1時間じゃ成果を感じられないのは当たり前。歩いて、歩いて、多くの人の目に触れてこそ、やっと注目してもらえるのだ。その過酷さと根気強さは、まさに宣伝マンの鑑(かがみ)! サンドウィッチマン、スゴいっす!!
この体験を経て、サンドウィッチマンの見方が変わった私。宣伝に携わる人は、みんな1回やってみるべきだと思う。伊達に19世紀から続いてない。さて、帰ってサンドウィッチでも食べよう。
Report:りょう
Photo:RocketNews24.
▼サンドイッチマンになって新宿を歩く
▼しかし、思うように成果が出ずサンドイッチマンの過酷さを知る
▼仕事後の一服、ウメ~