我々は、完成した映画を劇場やDVDで楽しむ側で、裏方で作品に携わる制作者の苦労や努力はナカナカ見えてこない。
そこで、ある映像作家が、『スター・ウォーズ』など映画の実際のシーンと絵コンテを比較した動画を発表しているのだが、絵コンテが完璧に映像化された仕上がりに、圧倒されてしまうこと間違いナシなのである!
・映画のシーンと絵コンテを比較した動画が興味深い!
映画のシーンと絵コンテを比較した動画を作成したのは、Glass Distortionと名乗る映像作家だ。では、まず『スター・ウォーズ / 帝国の逆襲』のシーンを見ていこう。絵コンテを担当したのはデジタルマットペインターのアイバー・ベドーズで、彼の絵コンテを映像化したのがアーヴィン・カーシュナー監督だ。
動画では、主役ルークが夢の中で洞窟に迷い込み、ダースベイダーと対峙するシーンが登場し、左側に実際のシーン、そして右側に絵コンテが並べられて比較されている。
・絵コンテを完璧に再現した映像がスゴい!!
なんと、絵コンテなのに登場人物が動き、まるで白黒アニメのように見えるから驚きだ! ライトセイバーを取り出したダースベイダーとルークが戦うシーンでも、細かな動きが全て表現されていて、そのまま作品として発表しても良さそうなほどクオリティが高いのである!!
しかも、映像化された実際のシーンは、絵コンテを完璧に再現した仕上がりになっていて、制作スタッフの才能と職人技に感銘を受けずにはいられない。それにしても、わずか数秒のシーンでも、まずは絵コンテに起こすことから作業を始めるとは、映画を1本作るのに、途方もない時間と労力が費やされていることを実感してしまう。
・『ダークナイト』やシャネルの香水CMも
『スター・ウォーズ』の他には、映画『ノーカントリー』とシャネルの香水CM、バットマンシリーズ『ダークナイト』が比較されている。『ダークナイト』と『ノーカントリー』の絵コンテは登場人物が動かないが、それでも必見に値する動画となっている。
この動画を見ると、クリエイターの頭に浮かんだシーンを映像化するには、絵コンテが欠かせないことが良く分かる。全てがデジタル化された現代では、もう絵コンテなど使用していないのかと思っていただけに、新鮮な驚きだった。