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感謝の気持ちを忘れない……とても大切なことである。世にいう成功者や賢人たちの格言には、必ずと言っていいほど “感謝” というワードが含まれているものだ。かのスティーブ・ジョブスも「感謝の心が人を育て、感謝の心が自分を磨く」と残している。だがしかし……。

私(P.K.サンジュン)のような凡人だと、ついつい感謝の気持ちを忘れてしまうもの。特に日頃からあたり前になっている存在には、感謝という概念すら浮かばない。どうにか手っ取り早く「感謝の気持ちが持てる方法」はないだろうか……?

・裸足で1日過ごす

出来ることならば、優れた人間でいたい。きっと誰もが抱く感情であろう。優れた人間に必要不可欠なのが「感謝の気持ち」であることは先述した通りだが、それが「対人間」ではなく、ごく自然な “あたり前の存在” に感謝できたとしたら、どれだけ素晴らしいことだろう?

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普段からあたり前になっている存在……考え抜いた結果、今回選んだのは「丸1日裸足で過ごす」というもの。つまり “靴” に感謝しようというわけだ。外出する際に靴を履かない人なんていない……絶対にいない。それくらいあたり前の靴が無くなったら、人はどうなってしまうのか? 以下でご覧いただきたい。

その1:ひたすら「痛い」&「寒い」

今回の検証では文字通り、丸1日を裸足で過ごした。出勤から取材、退勤までの約12時間ぶっ通しである。まず気付いたのは、アスファルトの痛さと冷たさ。とにかくアスファルトのブツブツに足が食い込みまくる。ハッキリ言って苦行以外の何物でもない。

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また、足がキンキンに冷えまくるのもツラすぎた。まず感じるのは “痛み” だが、次にやって来るのは冷たさ。一瞬なら耐えられるが、一歩一歩を積み重ねるとジワジワ効いてくる。このダブルパンチには終始苦しめられ続けた。マジで靴に感謝したい。

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その2:痛くない、冷たくない地面もある

アスファルトも種類により、痛いものとそうでもないものがあった。また電車内や駅構内、デパートなどはボーナスゾーンで、ツルツルの床はかなり足に優しい。特にエレベーター内のカーペットは最高で、一瞬「ここ帝国ホテル?」と錯覚するほどフカフカであった。

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その3:とにかくトイレが近くなる

裸足だと普段の数倍の早さで体が冷えていくので、俄然トイレが近くなる。今回は検証開始5分後には、耐えがたいほどの尿意に襲われた。歩きやすさだけではなく保温効果にも絶大な効果を発揮していた靴……。今後は履きやすさだけではなく、温かさにも気を付けて靴を選びたい。

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その4:公衆トイレが地獄

尿意が収まらないので、公衆トイレに何度か駆け込んだが……そこは単なる地獄であった。飛散した他人の尿を踏まぬよう注意しつつ用を足したが、それでも足は不衛生極まりない状態になったことだろう。歩きやすさと保温効果に加え、衛生面でも役に立っていた靴……心からありがとう。

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その5:喫煙所が命がけ

何百度もする火の粉がうずまく喫煙所は超スリリング。他の喫煙者のタバコだけではなく、自分が吸っているタバコまで凶器になりえるとは、誰が想像したことだろう? シンプルに足を防御するツールとしても、靴は最高ということが判明した。

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その6:歩きスマホどころじゃない

裸足だと、とがった石やガラス、ゲロや犬の糞が落ちていないか、とにかく視線が一歩先に集中する。でないと、怪我に発展するからだ。もちろん歩きスマホどころではないから、今後 歩きスマホをどうしても防止したいなら、靴を取り上げるのも効果的かもしれない。

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結論:「靴は100万円でも安い」

丸1日裸足で過ごしてみて思ったのは「靴は究極レベルでコスパがいい」ということ。1万円だろうが3万円だろうが、とにかく安い。もし靴を1足も持っていなかったら、100万円でも私は靴を買うことだろう。それくらい靴がないと不便だ。

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もちろん当初の目標通り、靴にはかつてないほど感謝の気持ちが芽生えた。おそらく人類を見渡しても、私くらい靴に感謝の気持ちを持つ者はいないだろう。これできっと私も少しは優れた人間に近づいたに違いない。様々な問題があるから実践はオススメしないが、感謝の気持ちが持てるようになることは保証する。

Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.

▼日なたで、陸上トラックみたいな地面はなかなかイイ。
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▼神社は日陰だったので、冷たかった。靴が履けますように。
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▼厄介だった、ぎんなんトラップ。
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▼駅は結構余裕。ボーナスゾーン。
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▼オフィスに到着し、足を洗ったが……
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▼小石が食い込んで取れない。
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▼カメラマンのYoshioにもちょっとだけ体験させたら、すぐに足をつって終了。
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▼靴って……凄いぜ!
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▼靴に感謝ァァァァアアアアア! 靴さん、いつもありがとォォォオオオオオオオ!!