すでにコミュニケーションツールのひとつとして浸透している「Twitter」。簡単なやり取りなら、Twitterで済ませてしまうという人もいるだろう。しかしその一方で、誰に向けられたものなのかわからない投稿を、繰り返す人もいる。
既婚未婚を問わず、友達もそこそこいる、そこそこの年齢の女性の場合、ある程度内容に偏りが見られる。誰かに向けた内容のようで、誰に向けたという訳ではなく、リアクションを待つような内容の投稿。いわゆる「Twitterおばさん」が繰り返しがちな投稿は、以下の通りだ。
・セルフイメージを高めたい「Twitterおばさん」がつぶやきそうなこと
1.自分
セルフイメージを高める、その土台にあるのは何をおいても自分。まず自分、すべては自分から始まる。自分がなければ何も始まらない。「おはよう」とか「おやすみ」の言葉と共に、いつどこで撮影したのかわからない自分の写真を投稿する。夜でも昼の自撮り、朝でも夜の自撮りである場合は珍しくない。たまに仕事中でも、自撮りをバンバン上げてくる。仕事してください……。
2.食べ物と自分
セルフイメージを高める材料として、食べ物は重要だ。ウマそうなものと一緒にいる幸せを伝えると共に、何ならその食べ物の魅力を自分に付与したい狙いがある。可愛らしいスイーツなんかはその好材料だ。スイーツはめっちゃいい仕事をする。そのうえ「わ~カワイイ!」というと、カワイイ自分アピールまでできてしまう。逆に肉もありだ。馬力を漂わせる効果がある。
3.海と自分
海はいい。海というだけで、セレブ感が漂ってくる。海外であればベストだ。投稿する季節は関係ない。というのも、投稿するタイミングが夏であれば、いうまでもなく季節にふさわしい。冬に投稿する場合は「あ~、○○(どこか外国)また行きた~い!」と言っておけば、自分にはそれだけの経済的ゆとりがありますよ、と匂わすことができるからだ。無論、セルフイメージアップである。
4.小動物と自分
小動物も自分の立役者として大変万能である。いわゆる愛玩動物によって付与される可愛らしさ演出は絶大だ。「カワイイ動物を愛でる私」という構図は、自撮りのためにあるといっても過言ではないだろう。スイーツと匹敵するか、それを上回るイメージアップ効果が期待できる。
5.高級車と自分
若者の車離れが叫ばれて久しいが、セルフイメージアップに高級車は効果的だ。自動車でもバイクでもタイヤの数は問題ではない。金額につくゼロの数の方がずっと問題だ。バブリーな価値観は、今では平成の遺産のように思われるかもしれないが、イイモノはイイ! 高いモノは高い! この価値観は変わることなく、イメージアップに効果絶大。
6.サプライズの寝起きすっぴん
見ているであろうフォロワーに、時々サプライズを仕掛けることも大切だ。時にはドキドキさせることも、想定されるファンを引き付けておく効果がある。寝起きのすっぴんは、普通誰でも見られるものではない。
そのレア感を演出することで、あたかも自分にしか見せていない顔なのでは? と勘違いさせることを狙って投稿する。重要なのは、想定されるフォロワーが見ていると考えていることだ。
7.サプライズでキス顔
アイドル顔負け。キス顔を自撮りしている姿は、到底見せられたもんじゃない。
8.時々ハイテンション
想定されるフォロワーを安心させているだけではダメ。ごくまれに不安にさせることで、ちゃんと心を掴んでおかなくてはならない。そこで、時々猛烈なハイテンションアピールをして「どうした?」と、言ってもらわなければならない。「いつも大人しくしていると思ったら、大間違いだぞ♪」と、年齢を問わず心は乙女だ。
9.ポエム
詩人の血が突然騒ぐらしい。ポエムにもまた、自撮りを付けることを忘れない。知的、もしくは博学であることを、想定するフォロワーにお伝えしたい。
10.自分大好き!
これらの内容を統合して、一言であらわすと「自分大好き!」である。自分大好きであるがゆえに、セルフイメージの構築に余念がなく、自分大好きであるがゆえに、使える立役者はすべて使う。詰まるところ、TwitterなどのSNSはセルフイメージアップにおいて万能なツールである。
──いかがだろうか。前向きに生きる姿は、とても美しいと私(佐藤)は思う。
執筆:佐藤英典
イラスト:Rocketnews24
★こちらもどうぞ → 孤独な「Twitterおじさん」がつぶやきそうなこと10選