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今回は、男友達の「女子力」に関するご相談です。女子力……、一部の男性が「女子力UPとか言っている女はマジうぜぇ」と敬遠する一方で、自らの女子力に磨きをかける男性も存在します。

・ご相談内容(男子ゴハンくん・35歳)

「同い年の友人は、鬼のように女子力が高いです。料理は上手だし、部屋はキレイだし、スイーツは好きだし、部屋にお花なんか生けていたりして、立ち居振る舞いから話し方まで、『おしとやか』という言葉がしっくりくるくらいです。

でも、こういっては何ですが、顔立ちや身体つきはオッサン丸出しです。まあ、35歳ならオッサンなんですけどね……。そうすると、少し前から流行っている『女子力男子』という言葉が全然ふさわしくない気がします。『おばさん男子』のほうがよっぽど的を射ていると思うのですが……」

・女子力男子と乙男(オトメン)の違いとは!?

男子ゴハンくんの主張は、「女子力が高くとも、外見はオッサンなのだから、女子力男子と呼ぶのは違う気がする」ということですね。確かにご友人は、女子力男子には該当しません。どちらかと言えば、乙男(オトメン)かもしれませんね。

女子力男子は、主に美肌やムダ毛などの外見的清潔感に気を遣う男子を指す言葉です。化粧ポーチを常備していたり、美容家電にやたら詳しかったりします。筆者なんぞ、ここ数年化粧ポーチは家に置きっ放しだというのに……。

乙男(オトメン)は、スイーツ作りやパッチワークなど、趣味や思考が「乙女」な男子を指す言葉です。見た目は、熊五郎のようでも、中身が乙女であれば、乙男(オトメン)の称号を手に入れることができるのです。

・男性の女性化は「おっさん女子」が原因!?

女子力男子や乙男(オトメン)が増えたのは、もしかすると女性側に原因があるのかもしれません。「筆者なんぞ、ここ数年化粧ポーチは家に置きっ放し」と書きましたが、筆者のような類の女性を筆頭に、おっさん女子が激増しているように見受けられます。

牛丼屋でナチュラルに特盛りを注文したり、電車でスポーツ新聞を熟読したり、ガード下の屋台で焼酎を飲んだり……、ひと昔前までは「おっさん」しかとらない行動を、現代女性たちがバンバン取り入れるようになってきました。そのため、青年期を経てこれから「おっさん」になろうとしている三十路男性たちが、行き場を失い、スキンケアやスイーツ作りに向かっているのかもしれませんね。

・「おばさん男子」を定義する

男子ゴハンくんからご提案頂いた「おばさん男子」という言葉ですが、筆者が思うに、「おばさん」はスイーツ作りなんぞしないと思うのですよ。手間暇かけて卵白を泡立てメレンゲを作ったりするよりも、スーパーで売られている歌舞伎揚げ買ってきた方が、よっぽど早いからです。

筆者が「おばさん男子」を定義づけるとしたら、まずは口癖が「よっこいしょ」であること。「おばさん」は、一動作ごとにいちいち「よっこいしょ」と言うイメージなので。

次に、スーパーのレジに並んでいる際の距離感が異様に近いこと。これ、毎日スーパーに行くたび思うのですが、「おばさん」って、混んでいるわけでもないのに、やたらと「近い」んですよね。そして、筆者のカゴの中身を凝視……。

そして、これまたスーパーネタなのですが、レジ袋をめくる際、指先に唾をつけるのも「おばさん」の特徴かなぁと。

関西に住んでいた頃は、ヒョウの顔が全面にプリントされたトップスを着ている「おばさん」にちょくちょく遭遇しました。そして、関西といえばなんといっても、カバンに「飴ちゃん」でしょうか。

……こうして並べてみると、「おばさん男子」ってほとんど見かけないですよね。女性側としては、愛する殿方が「おばさん化」するよりも、乙女化する方がよっぽどマシですが。そう考えると、私たち女性側も「おっさん化」に、ぼちぼち歯止めをかけるべきなのでしょう。

コラムニスト:菊池美佳子
イラスト:Rocketnews24

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