お金を盗まれた、下痢になった、うんこを漏らした……などなど。海外旅行にトラブルはつきものだ。きっと誰もが海外に行くと大なり小なり何らかのトラブルに遭遇しているだろうが、ここで公開する私のような体験をした人は少数なのではないだろうか。
手っ取り早く何があったのかを言おう。先日、私(筆者)がフランス・パリのラブホに1人で入り “お休憩” しようとしたら……地下に連れて行かれ、パンツを脱がされそうになったのだ! あまりにショッキングだったため、注意喚起の意味を込めて恐怖体験をレポートしたい。
・パリのラブホテル
愛の国と言われるフランスのパリ。花の都、芸術の都と言われる街で、私は偶然にもラブホ、その名も『LOVE HOTEL』を発見した。ド直球なネーミングといい、入り口前のビロードのカーテンといい、そこはかとなく怪しい雰囲気といい、どう見てもラブホとしか思えない建物が目の前に現れたのである。
そんなものを見つけてしまったら、「パリのラブホって、日本のラブホとは違うのかな?」と気になるのは人間の性(さが)。実態を確かめるべく、私が中に入ってみたところ……
そこから先は予想外の事態の連続。「え? そこ?」という角度から連続でパンチが飛んできた。目が回りそうな展開を、ザックリと矢印で示すとこうだ。
・お休憩しようとした流れ
1人でラブホに入る
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内部の1Fは大人の “おもちゃ” がずらりと揃っていることを確認
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白衣を着た女性に声をかけられる
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白衣の女性から「ラブホの部屋はカップル用」と告げられると同時に、60分100ユーロ(約1万2000円)のマッサージを受けるように勧誘される
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「マッサージルームの写真撮影許可」を条件にその話に乗る
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地下室に連れて行かれる
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地下室で待っていると、自称マッサージ嬢がやってくる
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マッサージが始まる
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マッサージもそこそこに、“その気” になるような攻撃が始まる
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私の秘策が炸裂し、予定時間の約半分で終了
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解放される(追加料金なし)
──以上である!
早い話、パリの『LOVE HOTEL』は、ラブホテル、大人のおもちゃショップ、そして春を売る場所などが一緒になった “愛の総合デパート” みたいな施設であった。そうとは知らず、1人で中に入った私の姿は、店の女性にとって「カモがネギを背負って鍋の中に飛び込んできた」ように見えたに違いない。
絶好のカモを目の当たりにした女性たちは、何とか私にお金を使わせようとする。もちろん、私はそうはさせまいとする。向こうはまた来る。こっちは守る。という死闘の中で、私のパンツが危機に……。
今思い出しただけでも恐怖でパンツを濡らしそうになるが、戦いの末に悟ったのは「パリでラブホを見つけても、1人でお休憩しない方がいい」ということだ。それだけは覚えておいて欲しい。もしも、好奇心を抑えきれずに1人で中に入ってしまったら……以下のような目に遭うかもしれないぞ。
・ラブホの中に入ってみた
ビロードのカーテンをくぐると、そこにあったのはところ狭しと並ぶオモチャ類だった。棒っぽいモノ、穴っぽいモノ、手錠、ムチ類、ロープ類、浣腸器具まで、多様なニーズに対応できる幅広い商品ラインナップ。
それらを見ながら「さすが……サド侯爵やバタイユらを生み出した国やで」と、私がフランスの歴史ある “技巧的な愛の文化” に感動していたとき、1人の淑女から声をかけられたのである。
「ムッシューーーーーーーーーーーー!」
振り返れば、白衣を着た女性が私を見ながら手招きしている。
この白衣の女性がラブホテルの受付なのかな? とにかくそこに行き、「ここでお休憩できますか?」と聞いてみたところ……今にして思えば最初から失敗だった。大エラーだった。そのために、危険な匂いのする “オプション” を色々と提案され……詳しくは次のページへ!
Report:和才雄一郎
イラスト:稲葉翔子
Photo:RocketNews24.
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