誰のプライバシーも保護されるべきだし、守られるべき境界線を越えて、他人にドカドカと土足で踏み込まれるような真似をされたら、やはり良い気はしないものだ。
それは、縄張り意識がある動物も同じことなのかもしれないが、ある警察が、「盗まれた羊達」の顔にボカシを入れて公開して話題になっているのだ。そんな警察の意図が、なかなかユーモアなので紹介したいと思う。
・盗まれてしまった羊達
‟盗まれた羊達” の顔にボカシを入れて公開したのは、イギリス中部のウェスト・ミッドランズ州の地元警察だ。後部のカーゴルームに羊を載せて走っている車を目撃した警察が、家畜盗難を疑い追跡したところ、スピード上げて逃げ始めた車が道路脇に停車していた別の車に激突!
すると、車から飛び出した男3人が逃走し、警官が問題の車に近づくと、羊3頭が車のカーゴルームに乗せられていたという。
・羊のプライバシーを保護して公開写真にはボカシが!
その後、警察のウェブサイトに、羊達が怪我もなく無事保護されたことが掲載され、なぜか、顔にボカシがかけられた羊の写真も公開。画像には、「羊達のか弱さと年齢を考慮し、身元を保護しています(冗談だよ!)」との注釈が添えられていたのだ。
‟プライバシープ(シープは英語で羊という意味)” とも呼びたい、警察なりのユーモアだったようである。だが、どこの農家から盗まれた羊なのか不明なため、この際、羊が未成年(!?)であろうとなかろうと、顔を公開してしまった方が飼い主が早く見つかりそうだ。警察は、地元の農家に羊の数が足りているか確認するよう呼びかけている。
・警察犬とヘリの追跡で容疑者が逮捕!
ウェスト・ミッドランズ州では家畜の盗難が多発しているとのことで、逃走した男3人は、警察犬とヘリコプターの追跡のおかげで見事に逮捕されたそうだ。
ちなみに、ウェスト・ミッドランズ警察のFacebookページには、今までに逮捕された犯人や容疑者の顔写真が、しっかりと掲載されている。人間よりも動物のプライバシーを優先してしまうとは、イギリス流のユーモアなのかもしれない。
参照元:Twitter @Mashable、West Midlands Police、Mashable(英語)
執筆:Nekolas
▼羊の顔にボカシが!
Concerned cops blur faces of stolen sheep to protect their identities https://t.co/ul9tVs8nDp pic.twitter.com/NrUbORcRcO
— Mashable (@mashable) May 11, 2016
▼こちらはボカシなしの盗まれた羊