皆さんはご存じだろうか? ダンボールはあたたかいことを。私(佐藤)は21歳の頃、ヒッチハイクで旅をしていた時に、東京・築地で出会った怪しいオジサンに、ダンボールにくるまって寝るとあたたかいことを教えてもらった。それ以来、いつかスマートに、ファッショナブルにダンボールを着てみたいと思っていた。
ついにその願いを叶えたぞ! 創意と工夫の末に、超カッコいいダンボール服を作り出した。今年はきっとダンボールが流行る! そう確信できる出来栄えだ!!
・ダンボールマネキン
ダンボールで服を作る。これはかなり難しいことである。ただでさえ不器用な私にとっては、至難の業だ。そこで、市販のダンボール製品を活用することに。調べてみたところ、タカムラ産業という会社が人型の「ダンボールマネキン」を販売していたので、それを活用することにした。
・組み立てるとカッコイイ!
コレを使えば簡単にダンボールを着られる! と思ったのだが、道のりは意外と遠かった。まずはマネキンを組み立てる。この商品、ハサミもノリも使わずに組み立てられる優れモノだ。組み上げた姿はカッコイイ!
・ホットボンドで接着し、切り崩す
マネキンの中身を抜けば着られる訳だが、中身は骨組みになっているので、そのまま抜くとバラバラになってしまう。そこでホットボンドでつなぎ目を接着し、中身を切り崩して行った。
・身体にフィットするはずが……
こりゃ、結構キツキツかもしれないな。ダンボールの端切れをガムテ―プで固定し、限界まで中のスペースを確保して、いざ装着! きっと身体にフィットしてカッコよくなるはずだ! ところがッ!!
頭から着ようとしたところで、自分の肩幅が通らないことが判明! マジかよ、ゴールはすぐそこなのに。では、足から着てみたらどうか?
ケツも腰も通らない……。ウオーッ! こうなったら意地でも着てやる! 絶対に着てやるーーッ! ムキーッ!! でもどうしたら良いのだろうか? 悩んでいると、中澤記者が良い案を示してくれた。「これをズボンにして、上着をダンボールで作ればいいんちゃいます?」。おお! ナイスアイディア。早速上着を作ることに。
頭からすっぽりとかぶる、ポンチョ型の上着を速攻で制作。よし、これで準備が整った。今度こそダンボールを着てやるぞ!
・まるで黄金聖衣
よ~し! よしよし!! 完璧だ。まるで人気漫画『聖闘士星矢』の黄金聖衣(ゴールドクロス)みたいじゃないか! 張り出した肩のフォルムが最高にイカす! では早速街へ出るぞ!! 人々の視線を釘づけにしてやる。まさかダンボールを着てるなんて、誰も思わないだろうな~。パリコレレベルやで。なんて意気揚々に出かけようとしたら、編集長GO羽鳥から「ちょっと待った!」
「確実に警察に呼び止められるから、コレを着て行け」とのことだったので、肌着とベレー帽を着用して出かけることに。ダンボール服のインパクトが半減するけど仕方ないか……。
・ゆるキャラの気持ちがわかる
外に出てすぐに思ったのは、歩きづらい……。膝がロックされてるから、普通に歩けない。ゆるキャラの中の人の苦労がわかる……。しかしそれ以外は快適だ。
軽くて丈夫、そして何よりカッコイイ! レディー・ガガが街を闊歩する気持ちがわかる!
・ドヤラー、刮目せよ!
街に出たら行くところは、当然スターバックス。スタバでコーヒーを飲んでこそ、街に出たと言えるだろう。ということで、最寄りの店舗へ。スタバにはびこるドヤラーに先端ファッションを見せたるぞ~!
と思ったら、膝が曲がらないから、入り口のたった3段の階段が上れない……。ドヤラーに見せつけようと思ったのに……。幸い裏にも入り口があって、そっちの階段の方が低かったから入れた。良かった……。
・皆、絶句
中に入るとお店の人の視線は全部私に釘づけ。当然の結果だ。きっとみんなレディー・ガガが現れたと勘違いしたに違いない。まさかダンボールをこれほどまでに着こなす人物に、遭遇することなど考えてもいなかったはず。皆、絶句しているように見えた。
という訳で、ダンボールは優れたファッションアイテムである。2016年はきっとダンボールの年になるだろう。皆さんはファッションの一部にさりげなくダンボールを取り入れてみてはいかがだろうか。ナウなヤングにバカウケだぞ!
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
▼組み上がったダンボールマネキン、カッコイイ
▼ダンボール服を着て街へ
▼スタバに行くで
▼コーヒー、うま
▼帰るで