世界で最も人を殺している動物だと言われ、疎まれている蚊。現在では、中南米を中心に蚊を介してジカ熱が流行し、多くの人が感染している。対策の一環として蚊帳(かや)が配布されたり、ボウフラを食べるグッピーが放流されたりしているようだが、敵はあまりに小さく強い。
しかしこの度、蚊から世界を救うスゴい装置が開発されたという。なんとバイクに乗って走るだけで、町中の蚊が退治出来るというのだ! その詳細動画についてお伝えしたい!!
・タイにはたくさんの蚊とバイクが存在している!
「蚊によって、毎年72万5000人が命を落としています」。そんな一文からスタートする動画『Saving Lives One Ride At A Time – Duang Prateep Foundation 2016』。舞台となっているタイでは、2015年にデング熱患者が急増したという。同じ悲劇を繰り返さないためにも、蚊の退治が不可欠だ。
けれども蚊は至る所から発生するので、対策が追いつかない……さあ、どうする。と、そこで人々が目をつけたのがバイクだ。蚊と同様、タイのあらゆる場所を走っているバイクを使って、蚊を退治することを思いついたのだ!
・装置をマフラーに取り付けて町を走るだけ
そして開発されたのが『モト・リペレント(MotoRepellent)』という名の小さな装置。この装置の中に、無毒な蚊の殺虫剤オイルを入れ、バイクのマフラーに磁石で取り付ける。そのままバイクで走れば、排気熱で殺虫剤オイルが放出され、走った所の蚊が駆除されていくという訳だ。効き目がある範囲は、バイクから半径約3メートルまでだという。
・町の人の声「蚊が少なくなった!」
装置を開発したのは、世界的な広告会社 BBDOバンコクと、タイのスラム街の生活を改善するために活動を行う NGO団体ドゥアン・プラティープ財団。
動画の中でスラム街の地域調整官を務めるダムロン・ブンヨンさんは、「他の毒性の殺虫剤を使わなくて済み、かつ町中のあらゆる所に届きます。どんな人でも、地域をより安全で健康な場所にすることが出来るのです」と語っている。また住人たちも「本当に効くんだ」「地域の蚊が少なくなった」と口々に話しているのだった。
なんて素敵で頼りがいのある装置。タイ以外でも必要としている人が大勢いるはずなので、この「人類最強装置」が世界中で使われる日は、そう遠くないかもしれないぞ!
▼動画の中で流れる音楽も素敵なのだ!
https://www.youtube.com/watch?v=ZwuGEeCZCEI