どの世界にも、型破りな人というのはいる。それまでのやり方や常識にとらわれず、自分のやり方を貫き、頂点に立つという人が。ヘッキーもそのひとりではないだろうか。
ヘッキーに常識は通用しない。ある動画を見れば、「死刑執行人」という異名を持つ理由も、なるほどとうなずける。驚くほどのスピードで相手との距離を詰め、瞬く間に相手を翻弄する。そうしてヘッキーは自らの手でのし上がってきたのだ。
・ファイトスタイル
ヘッキーは現WBA世界ミニマム級、ならびにIBO世界ミニマム級の王者である。それだけでなく、IBOでは世界ライトフライ級王者にも輝いた。
ヘッキーの活躍を約2分にまとめた動画「Hekkie Budler – King of the Minimumweights」を見ると、その型破りなやり方が良くわかる。まず気になるのは、ヘッキーの姿だ。青やピンクの髪色がとても印象的だ。背中の大きなタトゥーも、型破りさをうかがわせている。
・秒殺で落とすよう
フォームは決してキレイとは言えない。身体を左右に激しく揺らしつつ、強引なまでのパンチを繰り出していく。素早く相手のフトコロに潜り込むと、一気に勝負をつけていくように見える。それはまるで、恋愛において秒殺で相手を落としに行くようだ。
・状況を顧みることなく主導権を握る
一度フトコロに入ったら、そこからはガムシャラに攻撃を繰り返していく。圧倒された相手は、そこで動きが止まってしまうようだ。振り切れない、離れられない。それはまるで、状況を顧みることなく主導権を握る一途な恋のようにも見える。
ヘッキー・ブドラー、これからも目が離せないボクサーだ。