足の小指をタンスの角にぶつけてしまったときの痛みを1とするならば、腰椎ヘルニアの痛みは200くらいある。間違いない。少なくとも、実際に苦しんだ私(筆者)の感覚としてはそうだ。未経験者にはわかってもらえないだろうが、あの痛みはマジのマジできつかった……。
そんなわけで今回は、過去に腰痛に苦しめられた私が、「アレをやったから、自分は腰椎ヘルニアになったんだ」と感じている原因を紹介したいと思う。もし、昔の私と同じことをしている人がいたら……近いうちに、痛みで眠れない夜を過ごす羽目になるかもしれないぞ。
・思い出したくない痛み
まず最初に、当時の私の状況について説明しておくと、『腰椎4番5番の椎間板ヘルニア』で、医師からは手術をすすめられていた。また、ヘルニアに伴う坐骨(ざこつ)神経痛が酷く、痺れは足のつま先まで。動くのはもちろん、じっとしているのも辛く、眠るのも大変であった。
で、それがどうやって治ったのかと言うと、腰痛体操という一見 地味な体操で治ったのだが、詳細は過去の記事を参照して欲しい。今回は先述の通り、ヘルニアになってしまった原因にスポットを当てるぞ。
・ザックリ言うと原因は姿勢
単刀直入に言うと、私が原因だと感じているのは “座っているときの姿勢” だ。「姿勢よく!」なんて、学校の先生が言いそうなことだが、それをさぼったために、まさかあんな目に遭うなんて……。
では、どんな状態だったのか? 注意喚起の意味を込めて、腰椎ヘルニアになる前の自分の姿勢を紹介しよう。
・その1:足組み
椅子に座ったまま足を組み、パソコンのキーボードをパチパチやっている人は、結構いると思う。私もよくやっていた。「ちょっと腰が痛いな」と思っても、クセになっていたために、なかなか止められなかったのだ。
それを止めたのは、腰の痛みが酷くなり、足を組めなくなったとき。どう考えても遅すぎた。
・その2:椅子に浅く腰掛けて、後ろへグワーン
足組みと同じくらいよくやっていたのがこれだ。まず椅子に浅く腰掛け、足は前方に伸ばして床につける。そしてそのまま背中を椅子の背もたれに押し付けつつ、体を深く沈めて後ろにグワーン。ちょうど足のつま先から首までがほぼ直線となり、頭だけ少し立ててパソコンの画面を見ている状態だ。
これは腰への負担がハンパない。腰に悪い以前に色々な意味でよろしくないが、とにかくこの “グワーン” と足組みが、ヘルニアになる前の私の基本姿勢であった。
その3:財布を後ろのポケットに入れたまま……
そして最後に思い当たるのが財布である。まだ腰痛の怖さを知らず、舐めていた頃、私は財布をズボンの後ろのポケットに入れ、そのまま椅子に座っていた。すると どうなるのかと言うと、例えば右の後ろのポケットに財布を入れて座ると、右側だけ財布がある分やや浮き上がり、左側は若干低くなる。
つまり、右と左で高さに差が出るために、腰がねじれるのだ。これがよくない。そのまま長時間座っていると腰が痛むから、当時から「きっと腰には悪いんだろうな」と感じてはいたものの、財布をどこかに入れておくのが面倒くさく、そのままやり続けてしまった。
結果的に、財布に入っていたお金の何倍もの治療費がかかってしまうことに……。
──以上である。
・日頃から姿勢に気をつけよう
なお繰り返すが、上の3つは私個人のケースを元に、私自身が「腰椎ヘルニアの原因となった」と感じていること。全ての人が、「その3つさえしなければ、腰椎ヘルニアになる心配はない」というわけではないから注意して欲しい。
ただ、姿勢が腰痛の原因となることは珍しくない上に、何より一度 腰椎ヘルニアになるとシャレにならない。生活にも仕事にも支障をきたしまくるので、日頃から自分の姿勢に気をつけておくに越したことはないだろう。
とにもかくにも、腰痛ヘルニアになった私の体験と発症前の状況が、誰かの腰痛予防として役に立つことが出来たら幸いである。
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
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▼足組みと……
▼椅子に浅く腰掛けて、後ろへグワーン。分かりやすく極端にするとこんな感じだ
▼後ろのポケットに財布入れたまま座るのもよくない
▼財布によって生まれる少しのズレが、腰に負担をかけてしまう
▼こんな姿勢で座って仕事してたら、とんでもない目にあうぞ! 気をつけて!!