『ミシュランガイド京都・大阪2016』に関西人のソウルフード “たこ焼き” が11店舗、掲載されたことは前回「ミシュランガイドに掲載! 『会津屋』のたこ焼きがマジでうますぎる件について」で紹介した。
今回取り上げるのも、同じくミシュランガイドに掲載された『道頓堀 赤鬼』だ。同店はなんでも “生きタコ” を使用しているらしい……。これはまた一味違う、たこ焼きであるに違いない。期待に胸を膨らませながら、さっそく食べに行ってみたぞ!
・生タコ使用でうま味アップ
『赤鬼』の特徴は、なんと言っても “生タコ” を使用しているトコ! たこ焼きは、でき上がるまでのスピードなどを考えてか、ボイルしたタコを使うことが多いが「タコが命」をモットーとする赤鬼では、創業当初から “生タコ” を使い続けている。
“生” にすることで、食感や香りまで変わってくるんだとか。その上、出汁や卵など、使用する全ての素材にこだわっていて、かつお節は鹿児島県産、昆布は北海道産、卵は大分県の有機飼料卵を使っているらしい。自然のものを中心に、体に優しい素材がた~っぷり詰まっているぞ。
また、たこ焼きを作っている店主が明るく親切で、とても気さくだったのが印象深い。体に配慮した滋養たっぷりの、たこ焼きが生み出されるのもうなずける。素材、人柄、すべての要素が相まっているからこそ美味しいモノができあがるし、人気もあるんだろうな~と感じるお店だ。
・王道のたこ焼き
さて、肝心のたこ焼き(6個 380円)だが、とてもシンプル。どれか一つが主張しすぎることもなく調和がとれていて、「THE王道!」という感じだ。かめばかむほど、タコの味がじわりと出てきて体に染みわたるぞ。ソースを甘口・ピリ辛・しょうゆから選べるのも嬉しい。もちろん素焼きのままでもOKだ。
記者は甘口ソースを食べてみたが、とてもフルーティーな味わいだった。何個でもいけちゃいそうになるところが怖くて、お腹が程よくいっぱいの時に食べないと「やっべぇ、手が止まらない……」なんてことになりかねない。それほどに美味しく、どこか懐かしさを感じさせる一品だ。
・ たっぷり出汁が体に嬉しい “ちゃぷちゃぷ”
そして『赤鬼』最大の魅力は、ほかにないたこ焼きを味わえるところ。同店の一番人気は “ちゃぷちゃぷ(500円)” というたこ焼きなのだが、これがとてもイイ!! 明石焼きの様で明石焼きでない……ものなのだが、これからの季節にぴったりの体があったまる一品だ。
ほんのり柚子が香る温かい出汁の中に、たこ焼きがポチョんと入っていて、たこ焼きのうま味が良い具合に出汁に染み出して、か~なり美味しい! 普通のたこ焼きを食べた後にでもスルっと入ってしまうから、これまた怖い。太らせようとしているとしか思えない……!!
出汁の優しい味が、お腹を包み込んでくれる感じが嬉しいぞ。奇麗な黄金色の出汁は、見てよし飲んでよし。最後の一滴まで遺さず体に取り込んでほしい。赤鬼に行ったら、必ず食べるべきと断言できる一皿だぞ。
・トロ~ッとしたチーズがくせになる “とろとろチーズ”
そのほか、変わり種の “とろとろチーズ(700円)” もおススメだ! アツアツのたこ焼きの上に、トロっトロのチーズがかかっている。これを嫌いだと言う人はいないだろう。真っ白なチーズの上に、さりげなく振りかけられたパプリカパウダー(赤)と青のり(緑)の奇麗なコントラストも目に楽しい。
味も当然「美味しい……」口に入れた瞬間、コク深いま~ったりとしたチーズの香りが口いっぱいに広がった……と思った途端に、タコの味がじわじわ染みてくる感じが、くせになること間違いなし!! ぜひアツアツをはふはふしながら食べてほしい。
ノーマルのたこ焼きはもちろん、 “ちゃぷちゃぷ” と “とろとろチーズ” の二品からも想像がつくと思うが、『赤鬼』は常にお客さん目線に立って「優しく美味しいたこ焼き」を目指し、日々試行錯誤しているのではないか……とそんな印象を受ける店だった。
前回、紹介した “会津屋” 同様、ミシュランガイドに掲載されたのも大納得の名店だ! ぜひとも自分自身の目と舌で、そのことを確かめてくれよな!!
・今回ご紹介した店舗の詳細データ
店名 道頓堀 赤鬼
住所 大阪府大阪市中央区難波1-2-3
時間 10:00~22:00
定休日 なし
Report:K.Masami
Photo:Rocketnews24.
▼これぞ王道のたこ焼きだ!
▼透き通った黄金色の出汁がタマンナイっ “ちゃぷちゃぷ”
▼クリーミーさがくせになる “とろとろチーズ”
▼商品開発が止まらない「赤鬼」 食べ歩きにぴったりの一品も
▼目印はハリボテの赤鬼