日本を代表する大仏といえば「奈良」と「鎌倉」の大仏である。この2強が観光地的にも歴史的にもあまりにも目立っているので、日本各地にいる他の大仏が かすんで見えるのは仕方ないことだろう。

今回、紹介する大仏も同様だ。地元の群馬県民でさえも、余裕で「え?」と聞き返すレベルの知名度である。しかしこの大仏、これまでの仏像に対するイメージや常識から外れていると話題になり、一部で人気が急上昇しているのだ。実際に行ってきたので報告するぞ。

・道の駅にいる

噂の大仏を追いかけて今回 目指したのは、群馬県みどり市にある「草木ドライブイン」である。なんとこの「道の駅」の裏側に大仏がいるらしい……。仏像に対するイメージが全く通用しないとは聞いていたが、ドライブインを居場所に選ぶとはさすがだ。

・まさかの仰向け

寝ている仏様は、涅槃像(ねはんぞう)や寝釈迦像と呼ばれる。寝釈迦といえば、右手で頭を支えて横に寝そべっているイメージだったが……今回目の当たりにしたその姿は、「完全にバイトをサボって自由を手に入れたポーズ」じゃないか。お母さんの呼びかけを、無視しているようにすら見える。誰か彼を起こしてやってくれ。

・ご本尊は二子山のふもとに

聞くところによると、この仏像はそもそもレプリカのようなもので、江戸時代頃に制作されているご本尊は、奥の二子山にいるとのことだ。よく見ると、寝釈迦様の奥の看板に直線距離で6キロという案内が書いてあるが、直線では決してご本尊に行けないので気をつけてほしい。

・貧乏追放神社もある

ちなみにこのドライブインには「貧乏神追放神社」もある。貧乏の原因は心の問題らしく、大声で「貧乏神出ていけ」と叫んでから、「ご神木を3回叩いて」「3回蹴とばす」と、貧乏神が悲鳴をあげて逃げていくという。……実際には誰もやってなかったが。

いかがだっただろうか。草木ドライブインは「よもぎまんじゅう」が美味しくて有名だが、ぜひ裏側にある大仏も見学してほしい。秋のドライブ、運転に疲れたら寝釈迦様のように一休みするのも大切だぞ。

参考元:草木ドライブイン公式HP
Report:砂子間正貫
Photo:RocketNews24.

▼草木ドライブイン

▼どうやら、あそこで寝ているらしい

▼まさかの仰向け

▼にやけている

▼貧乏神追放神社も

▼このご神木3回叩いて、3回蹴ると貧乏神が逃げるぞ