飲食店にとって大事なことは、美味しい料理を提供するだけではないと私(佐藤)は思っている。お店の雰囲気や接客も含めて、料理を美味しいと感じるのではないだろうか。特に雰囲気は重要で、どれだけ料理が良くても雰囲気が悪ければ、料理も台無しになってしまう。
・食堂の模範
最近千葉県銚子市を訪れたところ、とても味のある店構えの食堂に出会った。そのお店「大つり食堂」は食堂の模範のようなお店で、地元で親しまれている様子がお店からひしひしと伝わってくる。カツカレーを食べてみたところ、なんだか心が和む味であった。
・何を食ってもウマいはず
お店は銚子駅から車で約5分のところにある。利根川を挟んで向こう岸は茨城県だ。124号線の橋のたもとにあり、外観からは地元馴染みの食堂の雰囲気がプンプンと漂っている。外観だけでわかるぞ、何を食ってもウマいに決まっている!
・日本の夏
店内に入ると、テレビでは甲子園の地方大会の様子が流れている。これこそ日本の夏だろ! しかもこの日は炎天で、燃え盛るように太陽が輝いて、アスファルトの焼け付くような匂いが漂っている。食堂の席について「カツカレー!」と注文すると、奥からオヤジの「アイよ」という声が聞こえてきた。なんて完璧な食堂なんだ、一分の隙もないジャパニーズ食堂である。居心地が良すぎるぞ!
・ソースをドバドバかけたかった
当然ながら料理も食堂を極めている。注文したカツカレーは、昔馴染みのモッタリとしたルーで、その下にサクサク衣のトンカツが隠れている。味はダシのきいた和風。ウスターソースをドバドバとかけたいところだったが、卓上にソースがなかったので我慢した。
今では味な食堂が随分減ってきてしまったが、こういう食堂がこれまでの日本を支えてきたに違いない。味のある食堂が長らく続いて欲しいものである。チェーン店では感じることのできない癒しや和みが、食堂にはある。
・今回訪問した店舗の情報
店名 大つり食堂
住所 千葉県銚子市唐子町73-42
営業時間 11:00~18:00
定休日 日曜日
Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24
▼外観からして味がある。お店が地元で長らく愛されている証
▼女将さんのおすすめは魚の天丼だった