ロケットニュース24がお届けしている「“シェフのオススメ下さい” と注文したら何が出てくるのかやってみた」シリーズ。おかげさまで10回を超えたが、今回はこれまでに登場した10人のシェフを、本編には書けなかった裏話を交えながら振り返りたい。
筆者はこの企画を “グルメ記事” ではなく “ヒューマンドラマ” だと考えており、店の特徴より「シェフの人間性がどう出るのか?」を見逃さないようにしている。思えば10人のシェフには10通りのドラマがあった……! ぜひご覧いただきたい。
・マクドナルド編
記念すべき第1回目の『マクドナルド編』であるが、今でも爽やかシェフの笑顔は忘れられない。正直「チェーン店のシェフってどうなの?」と思っていたが、彼の完璧な受け答えに衝撃を受け、「この企画はイケる!」と確信した。明るい話題の少ないマクドナルドだが、マッククルーたちの実力はハンパない。
・スターバックス編
女性シェフと男性シェフのコンビネーションが印象的だった『スターバックス編』だが、実は女性スタッフが戸惑っている間、すでに男性スタッフはチラチラと女性スタッフを心配そうに眺めていた。広い視線を持つスタッフが、スタバらしいきめ細かなサービスを生むと感じさせられた回。
・吉野家編
恥ずかしがり屋のシャイGUYシェフが、徐々に心を開く様子が伝わってきた『吉野家編』だが、実はその後、同じ吉野家で偶然シャイGUYシェフと遭遇している。相変わらず恥ずかしそうであったが、水を運びながら超小さい声で「ども」と声をかけてくれたことを報告する。
・サブウェイ編
『サブウェイ編』では、何といっても凛とした武家の娘のようだった2人の女性シェフが印象的であった。実はサンドイッチを食べている間、バイトリーダーはテーブルを拭きながら、筆者の近くまで来て「お気に召しましたか?」と気遣ってくれたのだ。つくづく凄いバイトリーダーである。
・富士そば編
そばとは別に「ヒレカツ丼」をすすめてくれた『富士そば編』のおやっさんシェフ。実は券売機でヒレカツ丼を買おうとしたら「現金でいいよ。50円引きでいいよ」と値引きしてくれていたのだ。動機はわからないが、粋なキップの良さは忘れられない。
・ガスト編
本編には書けなかったが『ガスト編』でシェフと遭遇するために、筆者は5回以上ガストに通っていた。それくらいファミレスでシェフと遭遇する確率は低いのだ。今後も他のファミレスをお届けしたいが、シェフにどう遭遇するか? 悩みどころである。
・ドミノピザ編
常に目の前のシェフの、一挙手一投足を見逃さないようにしているが、電話注文で対応した『ドミノピザ編』は、シェフの感情を探るのがかなり難しかった覚えがある。「やっぱり取材は自分の目で見ないと厳しいな」と痛感させられた回。
・CoCo壱番屋編
過去のシェフの中で、おそらく一番キャリアが長かった『CoCo壱番屋編』の男性シェフ。「お時間いただいてよろしいでしょうか? 揚げたてをご用意 “したいので”」は本当に名言だと思う。キャリアの長さと接客の素晴らしさは、ある程度比例するんだろうな、と感じた。
・餃子の王将編
言葉が十分に通じない中国人シェフと、2言のみで心が通じた『餃子の王将編』であるが、実は王将もファミレス並にシェフに話しかけるのが難しかった。中国人シェフであったことが逆にラッキーで、日本人シェフだったら「ホールさんお願いします~」で終わりだっただろう。
・タリーズコーヒー編
関西弁が印象的だった『タリーズコーヒー編』のメガネシェフ。関西出身者だからだろうか、会話のテンポは過去最高レベルに良かった。「いつか関西のチェーン店でやってみるか」とさえ思えた。
・振り返って
毎回ガチでお届けしているため、実はボツになった記事も数知れない。一番困るのは無言になられることで、そうなると筆者が根負けしてこちらから注文してしまう。これからも、まだ攻めていない居酒屋やスイーツ店も含め、どんどん「シェフのオススメ」を発掘するつもりである。楽しみにお待ちいただきたい。
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
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