スポーツ界では、「○年にひとりの逸材」と呼ばれるような “類い稀なる才能” を持った選手が出てくる。しかし、そこから伝説となるのは、ほんの一握り。才能を持っていても存分に発揮できず、現役を退く選手も少なくない。
ただ、現役生活が短くとも、強烈なインパクトを残した選手がラグビー界にいる。彼の名前はジョナ・ロムー。元ニュージーランド代表(オールブラックス)で、今でもなおそのスゴさを語り継がれている選手だ。
・ロムーとは
1975年5月12日生まれの39歳。196センチ120キロの巨体であるにもかかわらず、100メートルを10秒5で走るスピードを持ち、オールブラックスには史上最年少の19歳で選出された。
ポジションは快足を飛ばす「ウイング」。ひとたび彼にボールが渡ると、その巨体で爆走! 手が付けられない姿は「暴走機関車」と呼ばれ、W杯で二度のトライ王を獲得し、通算最多記録の15トライをマークした。
・圧倒的身体能力
どうスゴいのかは、動画「Jonah Lomu Tribute | Written In The Stars」を見ていただけたらわかるが、とにかくそのパワーが桁違いなところにある。複数人に囲まれたとしても敵をなぎ倒し、そう簡単には倒れない。
また、タックルに来た選手を手でつきはなす「ハンドオフ」もうまい上に強烈。正面からぶち当たっても弾き飛ばされるため、ディフェンスは止めることができない。さらには、ディフェンスの場面で彼が繰り出すハードタックルにも注目して欲しい。
・引退後
もはや人間の能力を超越した姿を確認できるが、冒頭で述べたようにロムーは長く現役を続けることはできなかった。というのも度重なる怪我に悩まされた上に、持病の肝臓疾患が悪化したからだ。
ちなみに現役を退いたロムーは、ボディビルやボクシングを経験し、ラグビー界に復帰。母国開催となった2011年W杯の親善大使、さらには2019年に日本で行われるW杯の親善大使に就任するなど、今もラグビー界に貢献し続けている。
▼圧倒的な身体能力だ
▼アマチュアのボディビル大会に出場したロムー