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今回のご相談は、27歳男性から寄せられた、「お泊まり」に関するお悩みです。男と女が深い仲に発展すれば、そりゃ大人ですから、お泊まりする夜もあるでしょう。そこに生じる悩みとは、イビキなのか、歯ぎしりなのか……一体どのような内容なのでしょうか?

・27歳男性からのご相談内容(英検4級さん)

「都心で一人暮らしをしています。家賃は高いですが、職場にも近いし、すごく便利です。ですが、俺の部屋を他人に『便利』と思われるのは真っ平御免です。付き合っているカノジョが、終電を逃したと言って、しょっちゅう泊まりに来ます。カノジョの家は郊外なので、終電が早いんですよね。

ぶっちゃけ、カノジョといえども、他人を家に泊めるのは抵抗があります。『気を遣わなくて良い』と言われますが、いるだけで落ち着かないです。俺は酒を飲まないので、酔っ払って終電を逃す神経も理解できません。俺は、心が狭い人間ですか?」

・単なる価値観の違い

結論から先に言うと、英検4級さんは決して、「心が狭い人間」ではないです。これはごく単純に、価値観の相違でしょう。実は筆者も、酔っ払って終電を逃すのは日常茶飯事ですが、人サマの家に泊まって落ち着かない思いをするくらいなら、痛い出費にはなりますが、タクシーで帰宅するほうがうんと気楽。お財布に余裕がない場合でも、ビジネスホテルやカプセルホテル、もしくはネットカフェのお世話になることを選びます。

しかしこれは、あくまでも筆者の価値観。英検4級さんのカノジョは、タクシー代をかけるくらいなら、多少落ち着かないとしても、人サマの家に泊まるという価値観なのでしょう。いや、そもそも「人サマの家に泊まる = 落ち着かない」という概念がないのかもしれませんね。

・知人が終電を逃しても泊めてくれなさそうなキャラ設定を!

筆者も都心で一人暮らしをしていますが、「終電を逃したから泊めてほしい」と懇願された経験は一度もないです。その理由はごく単純で、筆者自身が、「知人が終電を逃しても泊めてくれなさそうなキャラ」だからでしょう。英検4級さんも、「どうせ泊めてくれないだろう」と思わせておけば良いのです。

キャラ設定の仕方ですが、筆者の場合は「毎朝4時起き」を公言しています。これは決して、終電を逃した知人を泊めたくないから吹聴しているわけではなく、ありのままの事実なんですけどね。ありのままの事実ですが、周囲は「終電の時間帯に電話鳴らしても、どうせ爆睡中だろう」と解釈するのでしょう。

そのほか、別居婚願望も公言しています。「結婚はしたいが、生活を共にするのはご勘弁」と身勝手な持論を展開する筆者に、周囲の知人から、「そんなんじゃ一生結婚できないよ」とツッコミが入るのが毎度お決まりのパターン。この持論が周囲に「知人が終電を逃しても泊めてくれなさそうなキャラ」を強烈に印象づけているのでしょう。

価値観が一致する相手と巡り合えるに越したことはないです。しかし、そうは問屋が卸さないのが、男女の難しいところでもあり、おもしろいところ。「価値観が合わないからムリ!」と切り捨てていってはキリがないです。価値観の異なる相手と、どう関わっていくか、あれこれ工夫してみてくださいね。

恋愛コラムニスト:菊池美佳子 Twitter / ブログ
イラスト:Rocketnews24.