
カプセルホテルの進化がすさまじい。かつての「終電を逃して」「普通のホテルが満室で」「深夜の到着だから」とやむを得ず泊まる最終手段ではない。
旅の宿として、あるいは泊まること自体を楽しみとして、「あえてカプセルを選ぶ」価値ありのホテルがたくさん!
とはいえ施設全体が男性専用だったり、女性用ユニットがわずかしかない施設もまだ多い。今回は女性ひとりでも安心、専用フロアのある素敵カプセルホテル「イージーステイ蒲田(eeGee STAY 蒲田)」に泊まってきたのでシェアしたい。
・1万冊の漫画がある「イージーステイ蒲田」
「イージーステイ蒲田」があるのはJR蒲田駅の目の前、スロット店の入るビルの一角だ。賑やかな場所に思えるが、滞在中も出入館時も、隣の音はまったく聞こえなかった。
機械によるチェックインの後、受付でカードキーを受け取ってエレベーターに乗る。カプセルホテルなのでルームキーは必要ないのだが、このカードキーがなければフロアには入れず、セキュリティ対策になっている。
男女別フロアに入ると目に飛び込んでくるのは本棚! 全館で1万冊の漫画本があるという!
ユニットの側面や、通路のちょっとした突き当たりなど、各所に本棚が点在している。コミックスがぎっしり詰まっていて、誰でも自由に読むことができる。
少女漫画のほか、ジャンプ系などの少年漫画も揃っているところが嬉しい。目当てのコミックスがどの棚にあるか、検索用のタブレット端末もあり。
ベッドサイドに本棚がある感覚で、パジャマ姿でもうろうろできる。「友達の家に泊まりに来て漫画を借りる」感があっていいな!
ついつい立ち読みしたくなってしまうが、まずは自分の巣となるカプセルに向かおう。
カプセルは上下2段で、さらに「横型」と「縦型」がある。入口から入って寝具が奥に伸びているか、横に伸びているかが異なる。このほか男性専用フロアには立ち上がれる「デラックス」タイプがあるそう。
ちょっと珍しいのがこの内装! いかにもカプセルといった強化プラスチックではなく、OSB合板でできている。ユニット全体が暖色でウッディな雰囲気。反射光がないぶん、やや照明が控えめに感じられるかもしれない。寝具は「西川」とコラボレーションしているという。
枕元コンセントやハンガー、大型モニターといった基本設備は過不足なく整う。もちろんWi-Fiも飛んでいる。
ロッカールームはなく、その代わりユニット内に鍵のかかるセキュリティボックスあり。貴重品はすべてここに保管することになる。大型の荷物は通路に置くことになるだろう。
バスタオル、フェイスタオル、館内着付き。体型をばっちり隠してくれる厚地で、このまま共有スペースに行っても違和感のないデザインだった。
・ソフトクリーム食べ放題のラウンジ
フロア内には女性専用ラウンジあり。『CREA』『おとなの週末』などが並ぶマガジンラックがあり、カフェのような雰囲気。
無料のドリンクコーナー完備! コーヒー、炭酸飲料、ソフトクリームなどが食べ飲み放題! チョコレートなどソフトクリームのトッピングまで揃っていた。楽園か。
粉末スープや味噌汁などのレトルトもあり。漫画&ドリンクバーの最強コンボで永住できる。筆者は吸わないが、こぢんまりした喫煙スペースもフロア内にあった。
蒲田店ではフードの提供はないが、宿泊者にカップラーメン、またはレトルトカレー&パックご飯1食分のプレゼントを行っている。実質「夕食付き」と言ってもいい。帰りが遅くなってしまったとか、夜中にお腹が空いたとかいうシーンでも安心だ。
ラウンジには電子レンジがあるほか、よく見たらレトルトパウチ調理器がある! プレゼントのカレーを温めて、紙皿に盛りつけ可。至れり尽くせり。
・女優ライトが並ぶサニタリールーム
続いてサニタリールームを見てみよう。ラウンジとひとつながりになって、奥の方に洗面所、トイレ、シャワールームあり。
女優ライトがずらりと並んだ明るい空間。2022年のオープンだそうで、どこもまだピカピカだ。
セルフサービスでドライヤーを借りて、同じくセルフサービスで戻す。同じ場所にコイン式の洗濯乾燥機もある。
個室のシャワールームは半畳ほどの着替えスペース付き。シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、フェイス&ハンドソープが揃っているので手ぶらで利用できる。
ちなみに、全国のカプセルホテルや車中泊スポットをよく利用する筆者からの必勝アドバイスは「浴室は混む前に使うこと」に尽きる!
紳士諸君には言いにくいのだが、女性はきちんと後始末をするから水回りがきれい……なんてことはあまりない。
職場など人目のあるところではシンクの水気を拭き取り、他人のゴミまで捨てるようなよく気のつく人でも、誰も自分のことを知らない場所では奔放になるのはよくある話。筆者も思い当たることがあり過ぎて耳が痛い。
どんな素敵な施設でも時間が遅くなるほどシャワールームや洗面所などが荒れてくるので、早め早めに行動することが気持ちよく過ごすポイントだ。この日も22時ころからシャワールームが混雑し始めた。
早めにシャワーを終えて、気の済むまで漫画を読んで、眠気がきたら寝る! カプセルなので扉はなく、カーテンを閉めて就寝。風で開かないようにフックがついているのは好印象。
ひとり客が多いらしく話し声は一切ないし、たまに同宿者とすれ違っても「視線を合わせず」「自分の存在感を消して」行動する人が多いので、フロアは非常に静か。
ハシゴの上り下りや、荷物の開け閉めの音などはするけれども、イヤホンをすればもう気にならない程度。朝まで熟睡できた。
・無人チェックアウトでタイムロスなし
先払いのためチェックアウトの手続きはとくになく、カードキーを返却して終わり。順番待ちなどの時間のロスなくすぐに出発できる。
つくづく思うのが、かつて「安宿」の代名詞であったカプセルホテルの高機能化だ。
アメニティ完備で手ぶらで泊まれるし、フリードリンクなどのサービスも充実しているし、パソコン作業ができるラウンジや、このホテルのような漫画コーナー、時にはフードサービスまである。
旅行者にとっても「泊まる価値あり」の場所になっていて、筆者も最近では完全に「ビジネスホテルに泊まるくらいだったら、カプセルの方いい!」という心境になっている。女性OKの場所が増えて本当に嬉しい。
とはいえ、男性フロアに比べて圧倒的に室数が少なかったり、満室になりやすかったりするので、女性旅行者はお早めに予約を!
冨樫さや






















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