味噌カツやあんかけスパゲティ、手羽先や小倉トースト……と独自の進化を見せる名古屋メシ。以前の記事で、「ココイチ」ことカレーハウスCoCo壱番屋が、名古屋発祥だとお伝えしたが、愛知県民がココイチと同じくらい愛してやまないカレーがあるという……。それが『オリエンタルカレー』だ!
オリエンタルカレーには様々な種類があるが、地元の知人に聞いたところ「うちでは “マースカレー” が多かったかな~?」というではないか……。てか、マースって何? そこでオリエンタルマースカレーを購入し、マースの正体に迫ってみたのでご報告したい。
・東海地方では有名らしい
筆者がオリエンタルマースカレーを購入したのは、実は岐阜県のスーパーでのこと。愛知県在住の知人と買い物をしていたところ、目に飛び込んできたのが同商品だったのだ。調べてみるとオリエンタルカレーは、愛知県だけでなく東海地方で大きな支持があるらしい。
知人いわく、「スナックカレーとかハヤシライスもあるけど、一番よく食べるのはマースカレーじゃないかな?」とのこと。さらには、「ちょっと前まで栄にオリエンタルカレーの専門店もあったよ」という……。うむ、やはり地元に根付いた “愛され飯” であることに間違いないようだ!
・株式会社オリエンタルが製造
オリエンタルマースカレーを製造するのは、愛知県名古屋市に本社を置く、1913年創業の株式会社オリエンタルである。同社は戦後間もなく、粉末状のインスタントカレー「オリエンタル即席カレー」を発売。全国的にシェアを拡大し、中でも1962年のテレビCMでは「ハヤシもあるでよ~」のキャッチフレーズで当時流行になったらしい。
世の中は固形ルーが主流になる中、添加物をできる限り少なくし、自然な食品作りを目ざしていたオリエンタルは、粉末カレーにこだわり、現在ではレトルトカレーが主力になっている。店舗だと、いくつかのサービスエリアや中部国際空港でオリエンタルカレーを味わうことが出来るようだ。
・マースとは……
さっそく家に持ち帰り、オリエンタルマースカレーを食べてみることに。筆者は一番手軽なレトルトタイプで試した。ライスにかけると、今では珍しい黄色いカレーである。パッケージもなかなかのレトロさだが、カレー自体もかなり懐かしい感じだ。
食べてみると、刺激はほぼないマイルドなカレーである。気になるマース(MARS)は、MANGO(マンゴー)・APPLE(りんご)・RAISIN(レーズン)・SPICE(スパイス)の頭文字を組み合わせてできた造語。商品名通り、マースがよく効いた優しい味わいであった。
かつては全国的なシェアを誇ったという商品だから、東海地方の人でなくても懐かしいと思う人は多いかもしれない。現在は通販でも購入できるから、気になる人はぜひ試してほしい。
参考リンク:株式会社オリエンタル
Report:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.
▼3種類のオリエンタルカレーを購入。
▼粉末タイプはロングセラー商品だ。
▼こちらは即席タイプ。
▼筆者はレトルトタイプを試してみることに。
▼湯煎する。
▼いまどき珍しい、黄色いカレーである。
▼ドドーン!
▼マースが効いた、優しい味わいだった。
▼当時流行になったという「ハヤシもあるでよ~」のCMを発見!
▼東海地方の人でなくても、当時を知る人は懐かしいハズ! 気になる人はぜひ試してくれ!!