calbees

2014年末から今年にかけて、商品の異物混入問題が相次いでいる。即席焼そば「ぺヤング」を製造するまるか食品は、2014年12月11日に自主回収を発表すると共に生産休止に踏み切り、いまだに商品の販売は再開されていない。また日本マクドナルドは異物問題を受けて、スマホアプリの開発に踏み切った。

そんななか大手スナック菓子メーカーのカルビーが、一部商品の回収を発表した。しかし異物が混入したわけではない。商品の持つ本来のおいしさを損ねているという、驚くべき理由で回収を決定したのである。何という企業姿勢だろうか。

・カルビーの発表

「このたび、弊社が製造・販売しております「58g じゃがりこ チーズ」に、一部食感の悪い(湿気を感じる)商品のあることが判明したことをお知らせいたします。お召し上がりいただくことにより、健康を害することはございませんが、この商品が持つ本来のおいしさを損ねているため、下記の対象商品を自主的に回収させていただきます」(カルビーHPより引用)

・フライヤーの油量が原因

食感を損ねた理由は、製造工場のフライヤーの油量不足とのこと。なお、出荷エリアは新潟・長野・山梨・中部(東海・北陸)・近畿・中四国・九州・沖縄。製造日は2015年2月3日としている。

・負担を強いてでも

商品の自主回収というと、何か大きな問題が発生した場合にとられる措置だ。しかしカルビーの場合は、徹底した商品管理を行っているからこそ、回収すべきと判断したようである。対象商品は14万個にものぼる。当然莫大な費用がかかるに違いないのだが、その負担を強いてでも、回収に踏み切った企業判断は賞賛に値するのではないだろうか。

・問い合わせ対応も素晴らしい

ちなみに繰り返し紹介しているのだが、2010年に当編集部記者が、同社に異物混入に関する問い合わせを行っている。その時の対応も誠意にあふれるものだった。これからもその企業姿勢を貫いて欲しい。

参照元:カルビーテレ朝ニュース
執筆:佐藤英典