みなさんはイギリスの伝統的朝食 “イングリッシュ・ブレクファスト” をご存知だろうか? ベーコン、ソーセージ、ハッシュポテト、トマト、卵、トーストからなる、ガッツリ系の朝食だ。
ただでさえガッツリ系だというのに、イギリスには一般の “イングリッシュ・ブレクファスト” の常識を覆すメガトン級の “イングリッシュ・ブレクファスト” が存在するという情報をキャッチ。イギリス人もビビるメガ朝食とはどんなものなのか、実際に食べに行ってきたぞ!
・なんと総重量4kgオーバー!
今回やってきたのはイギリスの港町ヤーマスにある「ジェスター・ダイナー」だ。ロンドンから電車で約3時間のグレート・ヤーマス駅に到着! 街から外れ工業地帯の国道沿いを歩くこと約30分、ついに「ジェスター・ダイナー」にたどり着いた。
中に入りメニューを確認すると、それらしきものを発見。「キッズ・ブレクファスト」と呼ばれるそれ、内訳を見てみると、「ソーセージ12本、ベーコン12枚、目玉焼き6個、卵8個とポテトのオムレツ、ベークトビーンズ、トマト、マッシュルーム、ハッシュブラウン4個、トースト8枚」……なんとその重量は4kgにもなるというのだ!
普通に食べるのも不可能な気がするが、1時間以内に完食すると、食事代がタダ+ “殿堂入り” として写真を店に飾ってもらえるらしい。
・大迫力! 圧倒的存在感!!
とりあえず注文を終え席につく。「最近やっと胃の調子が整ってきたのに……」なんて思いながら待つこと十数分、ついにメガ級朝食と対面!!
こ、これは!? 鉄の皿にのってやってきたキッズ・ブレクファスト、その面積はゆうに筆者の顔の5倍はある。 しかも思った以上に高さもある! 最高点で5cmほどだろうか、一部から「皿上の心臓発作」と揶揄されるのも納得だ……。
覚悟はしていたが、実物を目前にすると大迫力である。1時間以内がどうこう以前に、物理的に体に収まるサイズじゃないのではないだろうか。店員さんいわく、過去にチャレンジに成功した人が一人いるらしいが、「きっとデマだ」と思うくらいのボリュームである。
・ちなみにお味の方は?
しかし、ビビっていても始まらない! とりあえず味を確かめるべく、全ての品目を食べることに。 一通り食べた感想はというと……“まあまあ” だ。 特別に不味いわけでも美味いわけでもない、普通の味である。
ベーコンはベーコンの、卵は卵の、そしてトマトはトマトの味がする。冷静に考えると、いろんな食材を焼いて皿に乗っけただけなので「普通の味がする」のは、当たり前っちゃ当たり前である。
ということで、グルメレポートのはずだったが、味の描写は割愛させていただく。だってなんの変哲もないんだもの……。普通のトマトやベーコンの味を想像してほしい。
・完食することはできず
そんなわけで、大量の “まあまあ” なソーセージやベーコンをひたすら食べ続ける羽目になった筆者。最初の10分ほどでソーセージ9本を消化し、「おっ、もしかしたら完食いけるんじゃない?」なんて甘いことを考えていた自分が……懐かしい。
いかんせん一品一品が油ギッシュ。時間の経過とともにペースとモチベーションがダダ下がり。30分経過時点で9割方残っている。そして、やっとの思いで1/4ほど食べ終わったところでタイムアップとなってしまったのだった。完食にはほど遠かった……。そして、意識も若干遠くなった。胃が重たい……。もう食べ物を見たくもないが、残りはボックスに入れて持ち帰ることにした。
よく考えたら1食4kgの食事なんて、普段から修行でもしていないかぎり無理である。とはいえ、チャレンジしたからには、半分くらいは食べたかった……悔しい。もし大食いに自信があって、イギリスに来る機会がある方がいれば是非チャレンジしてほしい! そして私の無念を……晴らしてくれ!!
・今回紹介したお店/メニューの情報
店名 Jesters Diner
値段 キッズ・ブレクファスト £15ポンド(約2600円)
住所 Morton Peto Road, Great Yarmouth, Norfolk NR31 0LT
時間 8:00 ~ 14:00, 17:00 ~ 22:00
Report:ゴールド土方
Photo:Rocketnews24
▼これ食べるの?
▼この重量感
▼思った以上に高さもある! まるで山だ
▼これが
▼一時間でやっとこれくらい減った……
▼一瞬でも「おっ、もしかしたら完食いけるんじゃない?」なんて思った自分が懐かしい。
▼店の外観
▼港町ヤーマスの海岸線、イギリスらしい色合いだ