日本には古くから「一銭を笑う者は一銭に泣く」ということわざがあるが、「パンツを笑う者はパンツに泣く」と置き換えても差し支えないだろう。見えないところだからこそ、徹底的なこだわりを。しかも、大事なところを守る鎧(よろい)でもある。
ゆえに私は、来る日も来る日もパンツのことを考え続け、ついに行き着いたのが、新宿二丁目で購入した、通称『ピョン吉パンツ』なのであるが、恐れ多くもピョン吉パンツに対抗している感もあるパンツが登場していた。それこそが『TOOT』である。
・いきなり喝だ
こちらの『TOOT』、なんでも “ナニをしてもアレがベスポジ(ベストポジション)をキープしている” というのがウリ……と、ロケットニュース24の記事に書いてあった。だが、私としては「一体何を言っているんだ。舐めるな!」という感じである。
史上最強のコスパをほこるピョン吉に勝るパンツなどあるものか。「よーし、レビューしてやろうじゃないか。持ってこい!」と豪語した数カ月後、私の机の上にポツンと、箱入りの『TOOTパンツ』が置いてあった。やや興奮しながら目をやると……
なんという猛虎感! 阪神タイガースのオフィシャルグッズかよコレというレベルのカラーリングだ。他にもいろいろな種類があるみたいだが、誰がチョイスしたのかは謎であるが、私にたくされたTOOTパンツは圧倒的なまでのタイガースだった。
・ものすごいホールド感
なんだかんだ文句を言いつつも、帰宅してからシャワーを浴び、ドキドキしながらパンツにズボッと両脚を入れた。ズリズリズリ……と腰まであげると──思わず「ほう、ナルホド。そうきましたか」と、実際に声に出している自分がいた。
いったい何がナルホドなのかというと、なるほど確かに “ものすごいホールド感” がある。具体的には、オシリのほうからグワッと「TM」を包み込まれているような感じである。パイロットとコックピットが、ほぼ一体化しているようなあんばいだ。
ちなみにピョン吉パンツのホールド感も最高であるが、TOOTに比べると “優しく包み込む感じ” である。かといって緩すぎず、絶妙の肌触りとホールド感で、そっとやさしくパイロットを包み込む。ピョン吉だってTOOTと同じくベスポジ死守だ。
・尻が守られている
次なるポイントはオシリである。TOOTのほうはガッチリと、力強くオシリの桃を厚手の布で包み込む感じ。ナニが起きてもズレはしない。まるで尻専用の薄い甲冑を付けているがごとく、見えない両手でムンズとオシリをキープされている感がある。
・ピョン吉=イチロー
一方のピョン吉パンツは、以前にも書いたとおり、ほんの少しの “隙(すき)” さえ見つけたら、容赦なくオシリの谷間にズズッと入り込む。うっかりラジオ体操でもして前屈し、「アッ!」と思ったらTバック状態……なんてことは日常茶飯事である。
言ってみれば、ピョン吉パンツは盗塁王。ピッチャーの一瞬の隙をついて、容赦なく攻めてくる。それはまるで、先日マイアミ・マーリンズへの移籍が決まったイチローと言えよう。打って良し、走って良し、そして守って良しの完璧な選手だ。
・TOOT=城島健司
対してTOOTはディフェンス系である。シアトル・マリナーズ時代のイチローとチームメイトでもあった、元阪神タイガースのキャッチャー「城島健司」選手をほうふつとさせる、“何が何でもホームを守る” みたいな意気込みのキャッチャーだ。
どちらも良い。実に良い選手だ。だがしかし……価格の面では大きく違う。最近はいつも売り切れで入手困難な状態だが、ピョン吉パンツは1枚1000円で売っているお店もある。対するTOOTは安くても2592円から〜と、2倍以上の開きがある。
・やはりピョン吉の総合力にはかなわない
質感としてはTOOTのほうが圧倒的に良い素材を使っている。しかし、どうしても私としてはピョン吉が繰り出すホームスチール(前屈からのTバック)が忘れられないので、軍配としてはピョン吉だ。羽鳥パンツ軍の今シーズンも、不動の4番はピョン吉であろう。攻め系か、守り系か。それを選ぶのは、監督であるアナタである。
参考リンク:TOOT
Report:パンツ評論家・GO羽鳥
イラスト: マミヤ狂四郎
Photo:RocketNews24.
▼どちらを選ぶのかは、あなた次第だ
▼後ろから。上がTOOT、下がピョン吉