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日々、情報を発信しているラジオ局DJ。彼らの中には、「地元のネタなら何でも知ってるぜ!」という人が少なくない。では、そんな彼らがオススメする観光スポットとは、どんな場所なのだろうか? もしかして、地元の人だけが知っている穴場を教えてくれるのではないか?

ということで、今回は埼玉県。登場してくれたのは、FM NACK5の番組『WARMING-UP MUSIC』『セイタロウ&ケイザブロー おとこラジオ』などでパーソナリティを務めている大野勢太郎さんだ。大野さんが「実際に見ると、たじろぐと思いますよ」と言った場所は、確かに見ただけでたじろぐ場所だった!

大野さんが教えてくれたのは、埼玉県坂戸市にある『聖天宮(せいてんきゅう)』。日本最大級の道教のお宮だという同施設は、台湾からわざわざ宮大工を呼び寄せて作られた建造物である。

・あの区画だけは台湾

「番組のスタッフが、たまたまこの近くを車で通った時に『何か妙なものがあるぞ!』と気づきまして、それが聖天宮だったんですよ。埼玉って定番の観光スポットがもう決まっているんです。例えば大宮の氷川神社とか、『のぼうの城』で有名になった行田市とか、あるいは長瀞(ながとろ)町などですが、意外な穴場を見つけたという感じですね」

「聖天宮を見ると、ちょっとたじろぐと思います。日本の建築物とは色使いが全然違いますから。派手なんだけれど、薄っぺらのハリボテじゃないというか……とにかく、聖天宮のある区画だけは、日本じゃないです。台湾です」

「聖天宮を作ったのは、台湾出身の康國典(こうこくてん)大法師という人です。彼が若い頃に病気を患い、台湾の神様である三清道祖(さんせいどうそ)に祈願したところ病気が治ったと。そして何故か『埼玉県の坂戸にお宮を建てるように』とお告げがあったらしいです。そこから15年の歳月と莫大な資金をつぎ込んで、完成させたんです。だから1つのパワースポットですよね」

……とのことである。

・実際に行ってみた

実際に行ってみるべく、私(記者)は最寄りの東武東上線若葉駅からタクシーに乗った。「聖天宮までお願いします」と告げ、続いて調べた住所を伝えようとすると、運転手さんは「住所は言わなくて大丈夫です。分かりますから。あのキンキンキラキラの所でしょ」とのこと。

どうやら、地元のタクシー運転手さんの間では “キンキンキラキラの場所” として認識されているようだ。しばらく走り、「あそこです」と運転手さんが指差した先を見ると……確かにキンキンキラキラ! 何じゃこりゃ!?

・ただ豪華絢爛なだけではない

どこからどう見ても、聖天宮は日本のお寺や神社とは全く違う。メチャクチャに派手なのだ。実際に中に入ると……建物のいたる所に精緻な彫刻が施されており、1本の楠の板から掘り出したという祭神が何体も展示されている。ただ見た目が豪華絢爛なだけでなく、とてつもない手間がかけられているようだ。

それにしても、日本国内にこんな場所があるなんて……。大野さんが「あそこは日本じゃない、台湾」と言っていたのも納得! ちなみに、拝観料はわずか300円だぞ。

取材協力:FM NACK5(79.5MHz)大野勢太郎
Report:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.

▼大野さんが教えてくれた……
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▼聖天宮だ。キンキンキラキラ!
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▼一番外側の門(天門)を下から見上げると……
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▼門だけでも十分に豪華絢爛
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▼中もやっぱりキンキンキラキラ!
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▼天井だってキンキンキラキラ
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▼回廊
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▼1本の楠から掘り出したという祭神
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▼1本の柱に彫刻を施したという龍鳳柱
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▼こちらが本殿
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▼本殿の天井を下から見上げてみた
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▼1枚岩に彫刻を施した九龍網
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▼こちらの楼閣には2階に上ることができる
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▼細い階段を上がっていくと……
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▼大きな太鼓が天井からぶら下がっている
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▼これだけ見どころたっぷりで拝観料300円也!
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