ディズニーファンのみならず、一度は行ってみたい米フロリダのディズニー・ワールド。そんなディズニー・ワールドでプリンセスとして働いていた女性が、海外サイト Reddit に降臨し「何でも質問してね!」と呼びかけたからサア大変!
東洋系の見た目のこの女性は、ムーラン、ポカホンタス、そして『フェアリーシリーズ』のシルバーミスト、つまり花形であるプリンセスを演じていたのである! あまり外部に知られることのないディズニーの舞台裏ということで、質問が山ほど寄せられていたぞ。今回は、興味深かった46の質疑応答をピックアップして紹介したい!
Q1:最も難しい役柄は誰ですか?
A1:ポカホンタスが難しいですね。実在の人物なので、彼女のことを授業で習う子供も多いんです。なぜ、ポカホンタスが今もディズニー・ワールドに存在しているか。それを説明することはとても困難で、「去年、あなたのお墓を訪れました!」なんて言われたこともありました。
Q2:こんなふうに、内部のことを話してしまってもいいんですか?
A2:もうディズニー・ワールドは辞めたので。
Q3:仕事中にナンパされたことはありますか?
A3:ナンパされることが1番多いのは、ポカホンタスの格好のとき。家族連れのおじいさんやお父さんから「何時に仕事が終わるの?」と声をかけられることがありました。たまに電話番号を渡されたりもしましたが、しつこくされて困ったことはありません。
Q4:演じているキャラクターの中で、最も人気なのは?
A4:認知度が1番高いのは、ポカホンタスです。結構古い映画ですし、歴史的にも有名な人物ですからね。
Q5:演じるキャラクターは誰が決めるんですか?
A5:キャスティングチームです。オーディションでは、そのキャラクターの格好をして演技を行い、写真撮影も行われます。合否や、なぜそのキャラクターに割り振られたかなどの理由は教えられません。
Q6:トレーニングなどは行われますか?
A6:私がトレーニングを受けた5年前は、まず5日間着ぐるみのトレーニングがあり、その後に2日間のフェイスキャラクターの練習がありました。(注:フェイスキャラクターとは、着ぐるみではなく、人間のキャラクターのこと)
ディズニー映画を見ながら、歩き方、話し方、動き方を学んだり、お客さんとの接し方を教えられます。アリスなどのイギリスのキャラクターは、アクセントの練習もあるかもしれません。
Q7:やはり舞台裏には、キャラクターごとのヒエラルキーがあるのでしょうか?
A7:食堂などで遠巻きに見られることはありましたね。笑顔であいさつをしなかったりすると、“高飛車” とかと言われたり、ヒソヒソ話しているだけでこっちに近づいてこない人も多かったり……。確かに性格の悪い人もいますが、いい人だっています。それはどこの職場でも同じでしょう。
Q8:オーディションはとても大変だと聞いたことがありますが、どうやってこのポジションを獲得しましたか?
A8:5年前なので、もう変わったかもしれませんが……、キャラクターにどれくらい似ているか審査するオーディションでは、容姿がチェックされます。
その後、「犬をお風呂にいれているところ」などと課題が与えられ、演技の審査。さらに、メイクと衣装が施され、キャラクターの説明を受けてから、決められた台詞とシチュエーションで演技を行います。仕上げに写真を撮って、終わりです。家に帰って、電話がかかってくるのを待ちます。
Q9:仕事上の特典は?
A9:特にありませんが、家族や友人をワールドに無料で招待することができます。割引き制度もありました。
Q10:大人の男の人から写真を撮られることをどう思いますか? 気持ち悪いですか?
A10:いいえ。みんな注目を集めるのが大好きなので、どんどん写真を撮って下さい。ただし、シリアルキラーの人はお断り。(注:シリアルキラーとは殺人鬼のこと)
Q11:同僚たちの変な姿を目撃したことがありますか?
A11:休憩室で、シンデレラと白雪姫がティアナのドレスの下に潜って、通りかかったベルに飛びかかって、驚かせていたのを目撃したことがあります。
Q12:今は何をやっているんですか?
A12:クルーズ客船で働いています。ムーランやポカホンタスなどではなく、自分の名前で働けるのが気持ちいいです。
Q13:笑顔の練習ってあるんですか?
A13:目を大きく開いて、上の歯だけを見せて笑うように指導されます。
Q14:良い思い出を教えて下さい。
A14:子供たちから言われた面白いセリフで、今でも覚えているものがあります。例えば、「ねえムーラン、スペイン語で象ってどういうの?」「ねえポカホンタス、あなたは私のひい、ひい、ひい、ひい、ひい、ひい、ひいお婆ちゃんなのよ」など。
Q15:ディズニー・ワールドでキャラクターのお仕事をしたい人にアドバイスを!
A15:ディズニー映画をたくさん見て、キャラクターの動きを真似しましょう。ダンスの基本を習ってもいいかもしれません。フェイスキャラクターの場合は、見た目がそのキャラクターに似ていることが重要になってきます。
Q16:仕事上での最も悲しい思い出は?
A16:“メイク・ア・ウィッシュ(MAW)” という団体を通じて、ディズニー・ワールドには難病と戦う子どもたちがたくさん訪れます。いい子ばかりで、両親も素敵な人ばかりなのですが、一度とても悲しいことがありました。
MWAで訪れた家族は色々と優遇されるのですが、ある家族はそれを利用したのです。10歳くらいの車いすの少年と共にMWAとしてやってきたのに、その子のことは完全に放っておいて、他の家族ばかりが楽しんでいました。
……つづきの質問は次ページ(その2)で!