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2014年8月16・17日に、都市型ロックフェスティバル「サマーソニック2014」が開催された。このイベントは2000年から開催されており、東京・大阪の2会場で開催される日本でも屈指の大型音楽イベントである。海外の有名アーティストを数多く招くことでも知られており、近年はお笑いやアイドルのライブも行われている。

地下アイドル最強をうたう「仮面女子」も今年サマソニに初参戦。幕張メッセに設けられた「SIDE SHOW MESSE」に出演し、パフォーマンスを披露した。はたして彼女たちのステージはいかなるものになったのだろうか?

・和やかなムードから一転

彼女たちが出演したのは、SIDE SHOW MESSEの「IDOL SONIC」という時間枠だ。6組のアイドルが出演する時間のトップバッターを務めたのである。それまで、有名お笑い芸人が出演するステージが繰り広げられており、場はロックフェスらしからぬ和やかなムードに包まれていた。そのステージにおどろおどろしい登場音楽と共に、マスクを着けて武器を手に持った仮面女子が登場したのである。

・ボートで客席航海

限られた時間、目いっぱいのパフォーマンスを披露した彼女たち。「ROCK IN JAPAN FES 2014」(以下、ロッキン)では披露できなかった、ボートによる客席大航海も繰り広げて、存分に存在感をアピールできたのではないかと思う。ただ、ロッキンの時と比べると、パフォーマンスはそう変わるものではなかった。

・「やることはやっている」

やはり何かが足りない。「やることはやっている」、表現としてふさわしい言葉ではないかもしれないのだが、やることはやっている。そうとしか言いようがない。それなのに、訴えてかけてくるものがないのである。2013年末の日本武道館や2014年5月のZepp Tokyo公演に比べると、勝負している感覚がまったく感じられない。それだけの気迫が彼女たちから伝わってこないのである。

・惹きつけるものが足りない

ロッキンでも同様だったのだが、「何かスゴイことやってる!」と言って、彼女たちのステージに駆け寄ってくるようなオーディエンスはいない。他のアイドルを見てみると、そのような人の流れを明らかに見てとることができたのだ。この違いは何なのだろうか? それは結局、惹きつける何かが根本的に足りてないからではないだろうか。少なくとも、長くライブを見ている自分(私)からすると、勝負している感覚が、全然ないとしか言えない。

わかり易くいえば、気持ちが乗っていないし、気合いが入っていないのである。気持ちが乗っていれば、ただそこに立っているだけで、十分な気迫が伝わってきたはずなのだが……。

・Zeppのリベンジはなるのか?

それはボートが使えるかとか、ペーパーガンが使えるかなどといったような、仕掛けの問題ではない。ショーマンシップに欠けてるようにしか見えなかった。間違いをしないように、そつなくこなしているように感じ。やはりロッキンと同じく、良い意味でのハプニングもないままに、時間だけが過ぎたように見える。

年に1度、それも出演する機会があるかないかという貴重のステージで、インパクトを残せなかったのは非常に残念だ。こんな機会はなかなか訪れないというのに。10月に控えたZepp Tokyoワンマン公演のリベンジは本当に果たせるのだろうか?

Report:佐藤英典
Photo:Rocketnews24

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