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2014年8月12日から17日までスイスのチューリッヒで行なわれた「ヨーロッパ陸上競技選手権大会」。2016年のリオデジャネイロ五輪出場を目指して、欧州各国の選手が参加したのだが、女子1万メートルで驚きの光景が見られた。

というのもなんと40歳のランナーが優勝したからだ。そこで今回は、彼女が見せた驚異の走りを動画「40 Year Old Joe Pavey (GBR) wins 10,000m Final European Athletics Championships 2014」と合わせてお伝えしたい。

・イギリスの40歳ランナー

プロスポーツ選手にとって壁となるのは「年齢」。どんなに優れた選手であっても30歳付近を境に下降線を描いていく。息の長い現役生活を過ごすことは難しく、ほとんどは若い力に追い抜かれてしまうものである。

しかし、動画に登場するイギリスのジョー・パベイ選手は例外のうちのひとりだ。2000年のシドニー五輪からオリンピックに4度出場。現在40歳の大ベテランで、今でも現役で走り続けている。

・年齢差16歳のデッドヒート

動画ではそんな彼女と24歳のクレメンス・カルビン選手(フランス)がデッドヒートを繰り広げるのだが、ラスト2周で集団から抜け出した2人はお互いに一歩も譲らない。年齢差16歳の戦いは次の通りである。

・最後の気力を振り絞る2人

ジョー・パベイ選手は3番手からジリジリと前方へ進出し、先頭のクレメンス・カルビン選手を一気にとらえにかかる。そしてラスト1周で先頭に立つと、優勝争いは2人に絞られる展開へ。

食い下がるクレメンス・カルビン選手に対し、絶対に譲らないジョー・パベイ選手。その意地のぶつかり合いだけでも見どころ十分だが、最後のバックストレッチで差は縮まるどころか広がってフィニッシュ!! まさに驚異のラストスパートを見せるのである。

史上最高年齢で優勝となった彼女だが、もっとも得意とする種目は5000メートルとのこと。それだけに Twitter では優勝を祝福する声に加え、5000メートルでも金メダルを獲得して欲しいというものも多く見られた。2016年のオリンピックの時に彼女は42歳。はたしてどのような走りを見せてくれるのだろうか、今から楽しみだ。

参照元:YouTubezuerich2014(英語)
執筆:原田たかし

▼絶対に抜かせない驚異の走りだ

▼彼女の走りが多くの人に勇気を与えている