駅のプラットホームや改札付近で、乗客が駅員さんに大声を上げたり威圧的な態度で接している……。どのような事情があるのかは知らないが、そのような光景は見ているだけでイヤな気分になるものだ。また暴言だけにとどまらず、場合によっては暴力行為へと発展するケースも。
そんな駅構内での駅員さんへの暴力行為に関して、日本民営鉄道協会が、JRや大手私鉄など29事業者の報告を集計・発表した。結果を受けて、ネット上で反響を呼んでいるので紹介したい。
・加害者は60代以上が最多
日本民営鉄道協会が発表したデータは、加害者の年代別割合や、飲酒の有無、月別発生件数や曜日別発見件数など多岐にわたる。そのなかでも、特に注目を集めているのが、加害者の年代別割合だ。
なんと一番多いのが、60代以上。全体の23.4%を占めている。次が50代で20%。件数にすると、2013年の間に発生した760件の駅員さんへの暴力行為のうち、60代が178件、50代が152件となっている。これは20代以下の106件(全体の13.9%)に比べて、明らかに多い。
・土下座の強要など信じられない行為も
また、駅構内で起きた暴力行為の実態に関しても報道されている。駅員さんの胸ぐらをつかむ、殴るといったものから、土下座の強要、後頭部を踏みつけるなど、考えられない行為も報告されているのだ。
・ネットでは「60代以上の加害者が多いのは意外ではない」との声多数
鉄道協会の発表とそれにまつわる報道は、ネット上で大きな反響を呼んでいる。Twitter などインターネット上に書き込まれているコメントの一部を紹介すると……
「(60代以上の加害者が多いのは)意外でもなんでもない」
「全っ然意外じゃないんですけど」
「報道される人って高齢の人が多いよね」
「反撃しない相手を選んでストレス発散なんて最低の行為」
「恥ずかしいかぎりだわ。何を何十年も学んできたのか。」
「横柄だったりマナーがなってないのは若者というより、自分を疑わないオッサンだ」
などなど。加害者の年代別割合で60代以上がトップであることに関して、「意外ではない」という意見が多く見受けられる。
・7月は暴力行為が多く発生する傾向あり
また、鉄道協会が発表した資料によると、加害者のうち飲酒が認められたのは、全体の57.1%にも及ぶらしい。他にも、暴力行為の発生場所は、改札が全体の39.7%を占めて一番多いこと、7月の週末や深夜の発生件数が多いことなどが明らかになっている。
7月……つまり、今の時期に駅員さんへの暴力行為が発生しやすいという。いずれにせよ、このような暴力行為は許されるものではなく、「酒に酔っていた」というのも言い訳にならない。最低限のマナーやモラルは守ってほしいものである。
参照元:産経新聞、日本民営鉄道協会
執筆:和才雄一郎
Photo:RocketNews24.
▼こちらが発表されたデータの一部。50代、60代が加害者となるケースが圧倒的に多い
▼月別発生件数
▼曜日別
▼時間帯別