以前の記事で、ロックバンド「人間椅子」が、その昔に青森県だけで放映していた番組を復活させるとお伝えした。その番組の名は『人間椅子倶楽部』である。
この番組、バンドメンバーの実力がいかんなく発揮されるとあって、今では伝説と語り継がれている。それがニコニコ生放送で復活したのである。リバイバルにふさわしくタイトルは『帰ってきた人間椅子倶楽部』。実はこの放送に私(佐藤記者)も携わらせて頂いたので、放送の舞台裏を少しだけお伝えすることにしよう。
・テスト放送を繰り返し
番組を放送するために、私は放送日の2014年7月10日までに、何度もテスト放送を繰り返した。というのも、いくつか懸念点があったからだ。まずカメラ2台とマイク1本を、USBでパソコンに接続しなければならなかった。スムーズに配信状態を維持できるのか気になり、テスト放送を繰り返した次第である。そのときご協力頂いた皆さん、ありがとうございました。
・まさかの台風到来
10日は台風の影響が心配されていた。本格的な台風の到来は深夜ではあったが、都内地下鉄に遅延が出始めていたのである。この日ギター・ボーカルの和嶋慎治さんは、横浜でラジオに生出演した後に、会場に到着する予定だった。もしも電車が止まったらどうしよう……。そう思いながら、先に会場入りした私は準備を進めていた。
・高円寺パンディット
会場は高円寺のパンディットという、普段はトークイベントを専門に行っている場所だった。ここは6月17日に当編集部のGO羽鳥が、「GO羽鳥と迷惑メールの夕べ(ゆうべ)」を行った場所だ。店長が大変良い方で、イベントの相談をしたところ、過去に店長が在籍していたお店で、人間椅子のメンバーに出演してもらったことが発覚。思いのほかスムーズに話が進み、7月10日に放送することに決定した。
・メンバー集合、急いで段取り
電車は大きな遅れがなかったようで、ギリギリ準備が間に合う時間に和嶋さん到着。その少し前にはドラム・ボーカルのナカジマノブさん、少しあとでベース・ボーカルの鈴木研一さんがお店に到着した。そこから慌てて楽器やアンプのセッティングに突入。
・開始1分前に準備完了
ゴチャゴチャバタバタしているうちに時間だけが過ぎて行く。これは開始時間を少しずらした方が良いのでは? と思ったのだが、時間をずらさなくても良いとの判断が下り、急ピッチで準備が進められた。その甲斐あって、開始1分前にようやくメンバーが席につき、配信開始の構えができたのだ。正直、危なかった。
・開始と同時に歓声
そうして本番スタート。あの伝説の番組は、見事に復活したのである。開始前からファンがチャンネルで待機しており、メンバーが画面に姿をあらわすと、「お帰りなさい」、「おおおおお」、「きたーーー」など早くも興奮した様子のコメントが続出。メンバーの姿を見ただけで視聴者のボルテージはマックスになった。そのままテンションが下がることなく、都合1時間30分の放送を終了したのである。
・またやろう!
最終的に放送時間直後の累計視聴者数は2263人、投稿コメント数は8992であった。告知期間は約3日、初のニコ生としてはまずまずだったのではないだろうか。番組の継続を望む声が大変多いので、いつのことになるかわからないのだが、「ぜひ、またやろう」とメンバー・スタッフで意見が一致した。ということで、またいずれ人間椅子倶楽部が放送されると思う。恐縮ながら、そのときはまた私も関わらせて頂くことになる。
「こんなことをやったら良いんじゃない?」や「こんなことをやってほしい!」というアイディアのある方は、Twitterで私・佐藤宛(@Foodqueensatou)に投稿して欲しい。メンバー・視聴者ともに楽しめる生放送をすることができて、何よりである。
参考リンク: 人間椅子、「帰ってきた人間椅子倶楽部 vol.01 supported by ロケットニュース24」(タイムシフト)
Report: 佐藤英典
Photo: Rocketnews24
▼放送の会場となった、東京・高円寺のパンディット
▼放送機材はすべて佐藤の持ちこみ。ちょうど良い三脚が準備できず、ガムテープで椅子にカメラを固定
▼配信用のvaioとモニタリング用のMacbook Air
▼放送開始時間の迫るなか、急いでセッティング
▼この日、鈴木さんは長靴だった
▼そして番組スタート
▼鈴木「今、『キター』って出てんでしょ?」というので、Macの画面を見せているところ
▼終始和やか、ゆったりとした雰囲気で番組は進む
▼そして番組のメイン、和嶋さんによる新譜『無頼豊饒』のギター奏法解説
▼ドラムのナカジマノブさんがギター持つ姿は新鮮
▼和嶋先生の懇切丁寧なギター指導
▼鈴木さんは和嶋先生の手元に大注目
▼25年バンド活動を共にしているだけあって、2人はとても仲がいい。ちなみにこれは、和嶋さんが自分のサイン入りギターを持ってきたことについて話しているの図
▼ノブさんが持ってきたギターは「フェンナー」という謎のメーカー
▼そして3人でセッション。新譜から『悉有仏性』(しつうぶっしょう)をプレイ
▼そして後半のぬり絵紹介コーナーへ
▼この作品を和嶋さん絶賛。プロの仕事と讃えた
▼最後は全員立ちあがって、今回の放送のテーマになった『悉有仏性』を再び弾いた
▼年内に必ず1度は、また生放送をやることになりそうだ