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巨大なビニールボールを装着し、自分も相手もボヨンボヨンと四方八方に転がりながら、ついでに笑い転げながらゲットゴールを目指す「バブルサッカー」。4月5日、東京都・江東区にあるフットサルコート・ラモスフィールドで、今年日本に輸入されたばかりのこの珍スポーツのイベントが行われたので、取材してきた!

・発祥はノルウェー

まず、バブルサッカーとはなんぞや? ということで、イベントを主催している運営会社の担当者に話を聞いた。「ノルウェーのバラエティ番組で考案されたもので、見た目の面白さから世界に広がりました。日本では、弊社が今年2月22日に行ったイベントが日本初になると思います」。ちなみに、4月5日のイベントは同社が開催するものとしては11回目ということだが、毎回満員。しかも! 参加者の4割が女性という気になる情報も得た。

・ルールもバブルボールの着脱も簡単

試合は5対5で行われ、ルールはほぼフットサルト同じ。ただし、全員がビニールボール=バブルボールを装着しているので、ゴールキーパーはいない。ちなみにバブルボールの着脱は、中央の穴に体をスポッと入れるだけなので非常に簡単だ。注意事項として笑いが起きたのは「仰向けに倒れるとなかなか起き上がれません」(!)。仰向けに倒れたら、体を反転させてうつぶせ状態にして、膝を立てて立ち上がるのがコツとのこと。

・壁に体当たりしても痛みは皆無

参加者は、試合前にバブルボールを装着して走ったり、体当たりしたり、転がったり、ジャンプしたりして身体を慣らすのだが、100%の参加者が「ギャハ!」「ワーッ!」と大盛り上がりで、こんなに楽しそうなウォーミングアップは見たことがなかった。私(筆者)も装着して壁に突進してみたところ、ぼよ~んと跳ね返り、今までにない感覚に自然と「オーッ!」と驚きと笑いがこみあげてくる。もちろん、痛みは皆無だ。

・フットサル初心者でも問題なし

今回のイベントでは、いかにも「普段からフットサルしてます」という男性陣に混じって、女性だけのチームが2組参加していた。その1人に話を聞いてみたところ「普段はそんなりフットサルはしてないけど、テレビで知って楽しそうだったから参加しました!」とのこと。普通に考えると、フットサル経験者ばかりの男性チームとフットサル初心者ばかりの女性チームの対戦では一方的になりそうなものだが、果たしてその結果は?

意外なことに、接戦になった。その理由の1つは、バブルボールを装着しながら華麗なドリブルをしたり、キラーパスを出したりするのがほぼ不可能ということ。バブル同士がちょっと接触すると自分も相手もボヨンボヨンと転がってしまうので、攻撃を組み立てるのは非常に難しい。逆にいうと、体当たりさえすれば守備ができるし、体当たりしたほうが楽しいので、男性陣も女性陣もあちこちでボヨンボヨンしていた。

・勝敗はそっちのけ

バブルサッカーの一番の特徴は、勝利よりもボヨンボヨン優先ということだろう。もちろん勝敗はあるのだが、それよりもみんなボヨンボヨンを楽しんでいるようで、試合中に響き渡る笑い声が印象的だった。試合を終えた女性(28歳・保育士)に感想を尋ねると「ちょっと息苦しいけど、めちゃくちゃ楽しかった! フットサルもしたことがあるけど、全然違います!」と会心の笑顔。その笑顔を見て、「あー俺も女の子たちとボヨンボヨンしたい」と思ったのは言うまでもない。

サッカーの上手い下手、体力の有無、体格差もほとんど関係なく、勝敗も超えて楽しめるバブルサッカー。これからブラジルワールドカップに向けて盛り上がること間違いなし! と太鼓判を押したい。イベントに参加するだけでなくバブルボールをレンタルすることもできるので、ぜひお試しあれ!

Report:川内イオ
Photo:RocketNews24.
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▼予想以上に大きいバブルボール
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▼パンパンになるまで空気を入れる
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▼装着した姿。前方が見えづらいのが唯一の難点か
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▼私(筆者)も装着。女性には少し重いかもしれない
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▼転がっている人の顔をよく見るとすごい笑顔
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▼女性チーム「バブルちゃんズ」のみなさん
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