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2013年9月26日、東北楽天ゴールデンイーグルスが球団創設9年目で、史上初のリーグ優勝を決めた。試合終了時にマウンドに立っており、胴上げ投手となったのは、ご存知エースの田中将大投手だ。

1点差の9回裏に抑えとして登板した田中投手だが、先頭打者を出すとピンチは広がり、1アウト二・三塁。しかしそこから田中投手はギア全開! 連続三振で切り抜けたピッチングは楽天での集大成ともいえるものだった。今回は、その理由を動画と共にご紹介したい。

・野村監督の教え

2007年に田中投手が楽天に入団した時の監督は「ID野球」でも有名な野村克也監督。田中投手は高卒ルーキーながら初年度から先発を任せれ、厳しい教えのもとで鍛えられた。中でも特に野村監督から口酸っぱく言われ続けていたのが「原点」であった。

・原点とは

「原点」というのはアウトローのことで、ここに投げておけばまず抑えられるという野村監督の持論だ。田中投手同様に野村監督の教え子である嶋基宏捕手は、優勝のかかった試合のピンチの場面で迷いなく「原点」を攻め続け、田中投手もそれに応えた。

・すべて原点へ

1点も与えられない場面で相対したのは、西武の3番・栗山選手。バッテリーは150キロオーバーのストレートをアウトローに3球勝負し、空振り三振に仕留めた。すべて手が出ずに見逃した栗山選手はうなだれるしかなかった。

続いて4番・浅村選手を迎えるのだが、またしてもアウトローを選択するバッテリー。5球続けて150キロオーバー、最後の空振りは当日最速の153キロのストレートで奪った。栗山選手からの8球すべてがアウトローに制球された渾身のストレートだった。

・田中投手のピッチングに対するネットユーザーの声

「これはレジェンドですわ」
「流石まーくん益々惚れた。」
「田中将大って、やっぱ宿命を背負った男だよなぁ」
「最終回の田中将大の投球すごかったなぁ…最終回であれだぞ。鬼気迫るとはまさにあのことだ。」
「ギアが上がって本気になった田中将大の球を打てる日本の打者って今誰かいる?ww」
「栗山、浅村に全球150㎞越えオールストレートで三振て……持ってる男は違うなwww」

などなど。鬼気迫るものがあったという声や、誰もが認める日本のエースだという声が多数。また、ピンチでギアチェンジした田中投手のピッチングがスゴいという声も多く見られた。

長打で逆転サヨナラの場面で外野が前進守備をしたのは、田中投手の「原点攻め」であれば、頭を越されることはないという信頼があったからだろう。ピンチを迎えてからの投球は、田中投手がプロ入りして磨いてきたものがチームと共に一番輝いたシーンだった。

参照元:YouTube
執筆:原田たかし

▼鬼気迫るピッチングだ!

▼栗山選手との勝負はこちら(3:15〜3:50)