
今の世の中に、「無敵」といえるヒーローは存在するのでしょうか? 最近の漫画・アニメ作品は昔と比べると純粋な「強さ」を持ったキャラクターが少ないように感じます。そんななか、無茶苦茶なヒーローが活躍する漫画が連載開始となりました。その名は『ザ・松田 超人最強伝説』です。
主人公松田鏡二は、散弾銃の弾を手で払いのけたり、曲がった東京タワーの鉄塔を素手でまっすぐにしたり。「いんだよ! 細けえ事は~~!!」で何でも解決。そんな強烈な作品の編集担当の方にお話しをうかがいました。
・ザ・松田とは?
今作は平松伸二先生の作品、『ブラック・エンジェルズ』(週刊少年ジャンプ:集英社、1981~85年に連載)のスピンオフ作品です。主人公松田は元刑事で、肉体を武器に独自の喧嘩殺法で、悪党を次々と叩きのめしていくのです。
・決め台詞「いんだよ! 細けえ事は!!」
作品を象徴する一言が、松田の決め台詞「いんだよ! 細けえ事は!!」。現実では解決困難と思われる時事問題も、松田はこの一言で強引に片付けます。銃弾を打ちまくられようが、ミサイルのジェット噴射に生身でさらされようが、一切関係なしッ! そもそも何度も作中で死亡しているのにも関わらず、そんなことは「いんだよ! 細けえ事は~~!!」で一蹴じゃいッ!!
・松田復活の背景
『ザ・松田 超人最強伝説』は、別冊漫画ゴラク(日本文芸社)で2010~12年まで連載された前作(ザ・松田 ブラックエンジェルズ)を踏襲する形で復活しました。そもそも松田は、『ブラック・エンジェルズ』の前期で銃弾に倒れて死亡し、後に霊になって登場したキャラクターです。なぜ、蘇ることになったのでしょうか? 編集担当者によれば、
「先生が松田(が主人公の漫画)をやりたいと仰ったんです」
その一言で死亡後のいきさつを一切無視して、復活することになったようです。さすが松田を生み出した平松先生、細かいことは気にしないようです。
・怒りが松田を動かす
松田復活に当たって、別冊漫画ゴラクでは「これは面白い作品になる」と思ったそうです。担当者によると「まず第一に、本誌の読者層に松田というキャラクターがぴったりとはまっていました。さらに本誌では作家さんの個性を出せるのが一番良いと考えています。平松先生も、先生の持っているものを全開で出してもらうのが良いと考えていました」とのこと。その結果、世の中の理不尽や不条理、それらに対する先生の怒りが松田を動かしているようなのです。
したがって、作品の打ち合わせのときには、「先生、何か怒っていることありますか?」と尋ねるのだとか。打ち合わせで出てきた内容(先生が怒っている事件や事故など)をテーマに、次号の制作が進められるそうです。
・ネームのときはアシスタントも先生に近づけない!?
実際に作品を描き進めるとき、最初に行われるのが「ネーム」(大まかなコマ割りや構図を決める作業)です。作品の内容を決定する大事な作業です。平松先生がこの作業に当たっているときは、誰も近づけないそうです。「気迫とでも言うんでしょうか。そう言った鬼気迫る感じが出ていて、アシスタントの方も怖くて近づけないらしいです」と担当者は言います。渾身の力を振り絞って、原稿に向かう平松先生。迫力ある漫画を描けるのは、その気迫があればこそなのかもしれません。
・「破天荒」から生まれる共感
はっきり言って、松田の活躍は無茶苦茶と言わざるを得ません。一言でいえば「破天荒」。とにかく力技で解決に導くその姿は痛快! しかしなぜか、心のなかに去来するものがあります。それは「現実がこうであって欲しい」や「こうであればいい」という、願いに似たものを感じるのです。なぜ、無茶苦茶なのに共感してしまうのかを担当者に尋ねると、
「弱者を守る存在、それが松田です。昔ながらのヒーローとでも言った方が良いかもしれません。松田の台詞そのものは、作中で自然に発せられたものですが、もしかしたら読者の気持ちを代弁しているのかもしれないです。憤りや嘆き、怒りなどみんなが思っていることを描く、それが『ザ・松田』ではないでしょうか」
と説明しています。ちなみに最近はメールや手紙で、「○○の問題を松田さんに解決してもらいたいです」と問い合わせが来ることもあるそうです。また、トークショーやサイン会では若年層のファンが参加することもあるとのこと。破天荒なヒーローは着実に支持を集めているようです。
今後の作品の動向について担当者は、「松田はぶっ飛ばし続けます(笑)」とにこやかに答えてくれました。暗い話題や難しい問題が多くあるなかで、これからも松田は悪党・外道を素手でブチ倒し続けてくれることでしょう。「最近、人生うまくいってないな」という方は、ぜひご一読頂きたいです。「いんだよ! 細けえ事は~~!!」で、すべてが解決するかも!?
Photo:Rocketnews24
取材協力:別冊漫画ゴラク
参照元:ザ・松田ブラックエンジェルズ 1巻 2巻 3巻
▼ 松田の復活第一話。ミサイルの下に人影が。噴射熱で消し炭になるはずが生きているッ!!
▼ 「オレの世界観に文句は言わせねえエエエ~~!」って無茶苦茶だろーーッ!!
平松伸二先生に、『ザ・松田 超人最強伝説』松田鏡二と『新ドーベルマン刑事』加納錠治のサイン色紙を頂きました。これを一名様にプレゼントします。Twitterで「いんだよ! 細けえ事は~~!!」とつぶやいてこの記事をリツイートしてください。当選者には、Rocketnews24のTwitterアカウント(@RocketNews24)からリプライで、当選メッセージをお送りします。たくさんのご応募、お待ちしております。




【マンガの日】この1冊を読まなきゃ人生損してる! ロケットニュース24記者が大事なことを教わったマンガまとめ
カプセルトイの進化形「フラットガシャポン」で売っている、ドラゴンボール40周年記念のジャンプ表紙ポスターがアツい!!
【近未来】多摩市長選挙に『人工知能AI』が出馬! SF作品を思い出す人多数「BEATLESSですな」「ちょっとワクワクする笑」
【女性自身】『松田翔太と秋元梢の交際報道』にファンは敗北宣言「私たちに付け入る隙はない」
【難読漢字クイズ】神奈川県の地名「寄」さて何と読むでしょう?
予算5000円の「1人忘年会」は快活CLUBのカラオケルームで豪遊 → 自宅で “A5和牛ステーキ” を焼けば100%優勝できる!
【美濃焼】おうちカフェ食器10点入り3980円の福袋が大正解! ただ、ひとつだけ不満な点もあった…
マッチングアプリでまさかのお坊さんとマッチング → 3ヶ月使って「私にアプリは向いていない」と思った理由
『日清オンラインストア』の「おトクすぎるヒミツの福袋」はガチでお得!! ノベルティまで日清らしくて最高 / 福袋2026
【リピなし】楽天で見つけた「ワケありお菓子福袋」が、本来の “ワケ” とは別に深刻な問題を抱えていた
【泊まれるスーパー銭湯ランキング】記者がガチで朝まで過ごしたオススメ施設7選 / 宿泊費を抑えて大浴場・サウナ入り放題で最高だったぞー!
全国で4か所! 牡蠣もアワビも食べ放題の超豪華バイキングが圧巻「大江戸温泉物語Premium 鬼怒川観光ホテル」
【4コマ】魔王軍はホワイト企業 1836話目「忘年会②」
寿司しゃぶしゃぶ食べ放題の『ゆず庵』で予算5000円の「1人忘年会」してみた結果 → 時を忘れた【ぼっち忘年会最強プラン決定戦】
【本日発売】「ローソンの福袋」(2160円)があまりにパンパンに詰まってて、持って帰るのちょっと恥ずい
中国「渡航自粛要請」から2週間が経った京都市内「祇園」「清水寺」「錦市場」の様子を見に行ってみた
中国「渡航自粛勧告」から1週間経った、東京・浅草を見に行ってみた
中国の「渡航自粛勧告」から2週間、現在の「奈良公園」で目の当たりにした意外な光景
【納得】ガストの「ジョブチューンで唯一不合格だった」メニューを食べてみた → 不合格にする気持ちがわかった
【検証】10年間ほぼ毎日飲んでる「コーヒー」を1週間断ってみたらこうだった
【は?】楽天で見つけた「在庫処分セール半額おせち」を買ってみた結果 → 届いた数日後にブチギレかけた
【雑草対策】カインズで598円「撒くだけで防草できる人工砂」の効果がヤバ過ぎた / お財布にも環境にも優しい超画期的アイテム
【検証】「スタバはどのサイズを頼んでも量は一緒」という動画が出回る → 実際に試してみた
【事故】楽天で買った『訳ありB級フルーツ福袋』を開封した翌日、妻から信じられないLINEが来た「メロンが…」
【衝撃】浜崎あゆみの「松田聖子化」が始まる
【動画あり】野球の侍ジャパンメンバーが台湾で見せた超絶プレーがハンパないと話題 / ネットの声「松田スゴすぎ!」
【衝撃野球動画】日本ハム×ソフトバンクの試合で内野フライがツーベースヒットになる珍プレーが発生
【2016年プロ野球展望】2年連続日本一の福岡ソフトバンクホークスに穴はあるのか
新潟県内で有名な「松田ペット」が、衝撃的なお土産になっていた / これを渡せば相手の印象に残ること間違いなし!
【AGA検証】ハゲ治療で植毛手術をしたら3カ月後「とんでもないこと」になったでござる
【訃報】『うる星やつら』『CAT’S EYE』など80年代アニメを支えた作曲家・小田裕一郎さんが死去
【真相直撃】「UQモバイル」の新CMが今までと全然違うらしいので担当者に理由を聞いてみた結果…
【全巻0円】料理漫画『ザ・シェフ』には全41巻を完全無料で読む方法がある / 11円のKindleセールで喜んでる場合じゃなかった!
【今明かす】週刊少年ジャンプに漫画を持ち込んだ時の秘話! 持ち込んだ作品を大公開ッ!!
【連載】『魁!! 男塾』の宮下あきら先生のロングインタビュー第4弾「他の先生との交流はあったんですか?」