漫画『ドラえもん』の道具に「ほんやくコンニャク」という食べ物がある。それを食べると、他国の言語が聞き取れるようになるうえ、自分が話す言葉も自動的に翻訳されるというものだ。「言葉の壁」をブチ壊す、まさに夢の道具である。
一方、漫画の世界でなく現実の世界でも「ほんやくコンニャク」のようなモノが存在する。こちらが話した言葉を世界10カ国の言語に自動翻訳してくれるスマホ用無料サービス、それがドコモの『はなして翻訳』だ!
コレは世界最大級の携帯通信関連のカンファレンスであるMobile World Congress 2013で「2013年グローバルモバイル賞」の「消費者向けベストネットワーク商品・ソリューション部門賞」を受賞した、世界で認められた技術が使用されているらしい。コレは試さなければなるまい! ということで、タイのバンコクで実際に試してみたぞ!!
・ゲーム好きに国境なし
使ってみたのは、タイ・バンコクの、とあるゲームショップ密集地帯。この場所で日本から流れ着いた中古のファミコンカセットを探していた私に、とある親切なタイ人ゲーマーが「ファミコンを扱ってるお店は……」と一緒にお店を探してくれたのだった。
つたない英語で意思疎通をはかる我々。ゲーム好きに国境はなく、すぐに打ち解け仲良くなった。彼は一体、何者なのか。学生なのか、それとも社会人か。せっかくなのでスマホを取り出し、『はなして翻訳』をポチッと起動。そして……!!
・これぞまさにリアルほんやくコンニャク!
まずは私が日本語で「あなたは学生ですか?」とスマホに語りかける。すると『はなして翻訳』は、その日本語を認識し、自動的にタイ語へ翻訳。文字が出るだけではなく、タイ語音声まで話してくれる。
次に彼は、スマホに向かって「マイチャーイ」とタイ語で話す。すると『はなして翻訳』の画面には、「いいえ」の文字と共に、日本語で「いいえ」と話してくれるのだ。これぞまさにリアルほんやくコンニャク!
・そして判明した彼の職業とは
その後も『はなして翻訳』で会話を続ける。「何の仕事ですか?」の問いには「店の店員ですよ」の返事。さらに「何のお店ですか?」と質問してみると……彼は少しはにかみながらタイ語で「UNIQLOの仕事です」と返事をしたのだ!
そうだったのか! だから何だと言われたらそれまでだが、彼の職業はタイのユニクロスタッフだったのだ! 何が嬉しいって、こちらは日本語しか話してないし、相手もタイ語しか話していないのに、こういった会話ができることだ。
・スマホなどに精通している人だとすぐ使える
ちなみに、いくつか『はなして翻訳』について気をつけるべきことを書いておこう。まず、いきなり初対面でスマホを取り出し『はなして翻訳』を使って会話するのは、実用的には少々きびしいということ。
なぜならば、話す相手は、スマホの操作から「話すタイミング」や「ハッキリとした発音で話すこと」などが分かっていないからである。電脳地帯で出会ったゲーマーの彼は、瞬時にアプリの意味や特性を理解して、すぐに会話することができたのだが。
・ちょっと仲良くなってから使うのが吉
逆に、旅先で仲良くなった現地の人と、「さらに仲良くなる」ことはできると確信した次第だ。じっくりを落ち着きながら、『はなして翻訳』を間に置いて、それぞれの言語で、言葉のキャッチボールを楽しむ。
たとえば、現地の人と仲良くなれる夜の街のバーなどで「言葉の壁」に悩んでいた人も、『はなして翻訳』でジックリと会話したら新たな展開になる可能性も……!! 使いようによっては、まさに、まさに夢の道具であろう。健闘を祈る。
▼動画はこちら!
http://www.youtube.com/watch?v=X9Swp8UBS3o
▼いい感じの会話が続く
▼テーブルなどに置いて使うのがグッド
▼すぐにコツを会得したタイ人ゲーマー
▼タクシードライバーにも試してみた!
▼レストランのスタッフにも!
▼みな興味津々だ!
▼こちらの意志を伝えるだけでも使える
▼仲良くなると距離も縮まる!
▼こんな感じで翻訳されるぞ!