「ナウい」、「ボイン」、「ハウスマヌカン」。かつては多くの人々に親しまれていたのに、時代と共にいつしか使われなくなった言葉を「死語」といいます。いまどき、「その服、ナウいね」という言い方はしませんし、バストが豊かな女性を「ボインちゃん」と呼ぶこともありません。洋服屋で働く人も、ハウスマヌカンではなくショップ店員というのが一般的です。
死語と同様に、「いまどき、そんなこと言う人いるの?」という死フレーズもありますよね。髪を切った人に「失恋したの?」と聞いたり、「結婚相手は三高じゃなきゃイヤ!」というのが、まさしく死フレーズです。挙げていけばキリがなさそうですが、今回は「仕事と私どっちが大事?」という死フレーズに注目してみたいと思います。
様々な恋愛ハウツー本が世に出回っている昨今でありますが、「『仕事と私どっちが大事?』と聞かれた時の対処法」が載っている本は、なかなか見かけません。当然でしょう、今どきそんなくだらないことを言うアホ女……、もとい理解のない女性などいるわけがない! という価値観が現代流です。
しかし残念ながら、「仕事と私どっちが大事?」というスタンスの女性は少なからず存在します。と言いきってしまうのは、少し語弊があるかもしれません。正確にいうと、彼氏の仕事に理解を示さない女性、といったところでしょうか。
彼氏の仕事が忙しくて、なかなかメールや電話をもらえなかったり、デートできなかったりという場合に、「愛情が冷めたのではないか?」や「会う気がないのではないか?」と言って彼氏を困らせる女性は、意外と多いです。
「愛情が冷めたのではないか?」とか「会う気がないのではないか?」という発言は真意なのでしょうか。いえ、決してそうではないでしょう。「メールや電話が欲しい」、「会いたい」という願望が満たされないフラストレーションから、いじけているだけだと想定されます。気持ちはわからなくもないですが、心の中で思うだけならまだしも、それを彼氏にぶつけてしまうのは、大人の女性としてみっともないですね。
自分の思い通りにならないことは、女性側だけでなく、彼氏側にだってあるはずです。たとえば、「カノジョがチョメチョメさせてくれない」、「カノジョの料理が激しく不味い」という際、さて男性はどうするでしょうか? おそらく、ほとんどの男性が「ビニ本で自家発電しよう」や「メシは外で済ませてこよう」と、発想を転換させます。「俺のアソコがお粗末だからチョメチョメしたくないのか?」や「激マズ料理で俺を衰弱させる気か?」などといじけることはないでしょう。
女性も、男性のように「発想の転換」を上手に利用しましょう。メールや電話が来なかったり、なかなか会えないのは彼氏の仕事が充実している証しと思えば腹も立ちません。平成の大不況下、忙しくしていられるというのは、とてもありがたいことです。「解雇されてヒマだぞ。チョメチョメしようぜ」というメールが来るよりもよっぽどマシでしょう。
とはいえ、どうにもこうにも発想の転換が出来ない女性もいるでしょう。その場合は、自分の陳腐な推理を彼氏に押しつける発言だけは控えてくださいね。「愛情が冷めたのではないか?」、「会う気がないのではないか?」というのは貴女の推理であって、事実ではありません。「貴方はこういう人でしょ!」と決めつけられるのは不愉快なはずです。「貴方は、もう愛情が冷めたの?」、「貴方は、もう会う気がないの?」と、彼氏にジャッジを迫るのではなく、「私は好きだから、仕事が忙しいとは思うけどメールや電話がしたい」、「私は会いたいから、仕事が忙しいとは思うけど時間を作って」と、自分主体で思いを伝えましょう。
菊池美佳子
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