画像:(C) ZUMA Press/ZUMA Press/Corbis

スティーブ・ジョブズファンのみなさん、そしてスティーブ・ジョブズについて全然知らないが関心はあるというそこのあなた、ぜひこの番組を観て頂きたい。

11月6日(日)午後10時からディスカバリーチャンネルが放送する「スティーブ・ジョブズの軌跡」という番組では、ジョブズの生い立ちや功績について詳しく知ることができ、なぜ彼が世界でこれだけ称えられ、愛されているのかがよく分かる内容となっている。

スティーブ・ジョブズの伝記本を買うくらいジョブズ好きの記者は今回特別に、一足早くこのジョブズ追悼番組を見せてもらったのだが、世界最大級のドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」が総力を挙げて制作しただけあって、中身がハンパなく濃い!

特に、ジャーナリストや科学者などの各界の著名人に行ったインタビュー数が凄まじく多く、他のジョブズ追悼番組と一線を画している。このインタビューに登場する著名人たちは、ジョブズのどこが凄いのかを各々(おのおの)の視点で独自に分析しており、ジョブズの功績について詳しいという人でも、彼の新しい一面を発見することになるだろう。

ちなみに記者が、この番組のなかで一番興味深いと思ったのは、iPodが世界の音楽業界にどんな衝撃、そして変革をもたらしたかについて紹介している部分であった。iPodは音楽を手軽にいつでもどこでも聴けるようにしたという素晴らしい変化を音楽業界にもたらしたのだが、それと同時にある問題を生み出していた。それは、音楽ファイルの違法無料ダウンロードである。

スティーヴィー・ワンダーは語る。
「音楽は人から人へと広まっていく。それを止めることはできない。でも自分の作品によって、誰かがとんでもない大金を稼いでいるのに、自分は何の利益も得ないなんて、そんなの不公平だ」

こういったアーティストたちの不満の声を受けて、ジョブズが考え出した解決策はすべての曲の値段を一律1ドルにしたことである。

この時のことを『FORTUNE』誌編集長のアンディ・サーワーはこう振り返る。
「ジョブズは言いました。『どの曲も同じ値段で売って欲しい。1ドルだ』。するとみんな、曲の価値はそれぞれ違うから無理だと突っぱねた。でもジョブズは、複雑なことはやめて、すべて1ドルで売るべきだと譲らなかった。結局は5つのレコード会社すべてが同意しました。あり得ないことをジョブズはやってのけたのです。驚きです」

曲を一律安価な値段で提供することによって、違法ダウンロードが減り彼らアーティストへの収入が増えたのだろう。こういったジョブズの偉業を通して、彼の偉大さが分かりやすく説明されており、この他にもジョブズを称える声として次のようなものが紹介されている。

シンディ・ギャロップ(マーケティング・コンサルタント)
「ジョブズはデジタル機器に人間味を持たせました。だから操作が直感的で簡単で、使っていてとても楽しいんです」

トゥーレ(ジャーナリスト)
「複雑なものをシンプルに変える能力こそ、天才の条件なんです」

スティーヴィー・ワンダー
「アイフォーンやアイパッドを使っている時に聞こえるあのかわいい音を耳にするたび、思い出すだろう。彼が、社会に与えた影響をね」

ジョブズの魅力がこれでもかというくらいいっぱい詰まった今回の追悼番組。みなさんもぜひこの番組を観て、彼のクリエイティブさを自分のものにして頂きたい。

なお、どうしても初回放送時に見ることができない人は、再放送も下記の時間帯にある。各界の偉大な著名人が語るスティーブ・ジョブズとは? お見逃しの無いように!

■再放送日程
11月8日(火)8AM、6PM/11月12日(土)10AM/11月13日(日)7AM/11月15日(火)5PM

参照元:ディスカバリーチャンネル「スティーブ・ジョブズの軌跡」

▼各界のそうそうたる著名人がインタビューで登場

(c) 2011 Discovery Communications Inc.
 
▼若い頃のかっこいいジョブズもたくさん見られるぞ!

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