「草食系男子」、「弁当男子」など、最近は男性を「男子」と呼ぶ傾向にあるようです。同じように女性に対しても「女子」と呼ぶようですが、女性は愛らしさを踏まえて、女子と呼ぶのは結構なことだと思います。しかし、男性をいくつになっても男子と呼ぶのはいかがなものでしょうか。

言う方も恥じるべきなのですが、言われる方はもっと自身を戒めるべきだと思います。男子と言われるのをいいことに、いつまで経っても自立できず、結婚どころか恋愛もままならないのは、本当に恥ずかしいことではないでしょうか。

日本には古い習わしとして、「元服」というものがあります。これは奈良時代以降のもので、12~16歳の男子が成人として認められる通過儀礼でした。

今、男子と言われるような20歳代、30歳代の男性よりも、ずっと幼い子供たちがすでに大人として認められていたのです。この一点においても、男子呼ばわりされることがいかに恥ずかしいことか、わかりますよね?

織田信長は26歳のときに桶狭間の戦いで、今川義元を討ち破り、天下にその名を轟かせました。伊藤博文は27歳のときに兵庫県知事に就任しています。時代が違うのかも知れませんが、立身出世しないまでも、せめて子ども扱いされることには抵抗を示すべきです。

いつまでも男子と言われることを許す男性は、いつになれば大人の男になるのでしょうか。いくつ歳を重ねても男と言われる日が来ないのなら、歳相応に「おっさん」と呼ばれるべきなのです。おっさん呼ばわりされて不快に思うのではなく、むしろ見た目通りに評価されることを、光栄に思わなければなりません。男子と言われていい気になっている場合ではないのですよ。

増して恋愛や結婚ができないことの言い訳に、仕事に専念しているのならまだしも、アニメや漫画・ゲームにうつつを抜かし、まともに人に接することもできず、「草食系男子」と言われてはお慰みです。

胸を張って堂々と生きる姿こそ、男性の魅力ではないでしょうか。ある程度、年齢を重ねた人は、どうか「○○男子」などと言わせないようにして頂きたいものです。

(文=チャーミー)