オランダといえば同性結婚合法、大麻合法、売春合法などぶっ飛んだイメージが多い国だが、本当にオランダはこの様な乱れた国なのか?これは実際行ってこの目で確かめてみるしかないと記者はオランダへ飛んだ。
結論から言うと記者の印象としては無法地帯という感じはなく、逆にすごく整備された安全な国という印象を持った。街も綺麗で路上生活者みたいな人はほとんど見かけなかった。聞くところによるとバーも2時まででピタッと閉まり、路上で飲酒はできないらしい。
大麻を販売するコーヒーショップは首都アムステルダムだけでなく国内各地にあり、小さな町に行っても必ずと言っていいほど存在する。コーヒーショップでの酒の販売はできず、大麻も法律上は路上で吸うことは出来ないらしい。そして大麻に寛容な分、他のハードドラッグに対しては厳しい風潮があるのだという。
売春も売春婦本人が飾り窓と呼ばれる窓越しに客と直接交渉し、ポン引き的行為は厳しく禁止されている。国の管理の下で合法化したことで、衛生状態の向上が図られ、性感染症の感染率が低下し、また税収増加、売春に従事する女性達の保護の充実などが実現し、オランダ国内では評価する声が高いのだという。
アムステルダムの街中には自転車の警察官が沢山巡回していて治安も良い。 つまりある程度管理されたルール、システムの上でこのような自由な法律が成り立っているのだ。
日本が鎖国時代、西洋で唯一国交があった国、オランダ。キリスト教の布教活動禁止という幕府の条件に欧州諸国で唯一寛容に応じたという過去からも分かるように昔から何事にも寛容だったようだ。その寛容さで海外からの移民を多く受け入れ、人口の約20%が移民なのだという。インターナショナルなお国柄ゆえか英語も良く通じ皆綺麗な英語を喋る。それもそのはず、オランダは英語圏でない国で英語力が一番高い国なのだそうだ。
ヨーロッパの小さな大国オランダは自然も綺麗で街も綺麗、国土が小さい分狭い路地が沢山あり、特に首都のアムステルダムは記者にはどこか東京の下北沢あたりを思い起こさせる感があった。
最後にただ一つオランダに行った際注意していただきたい点がひとつある。オランダの街を歩く時はヨーロッパ式の古い建物や飾り窓に見とれて歩いていると痛い目に会う。オランダでは自転車が細い道でもビュンビュンすごいスピードで通りを横切っていくので、ボヤボヤしていると自転車に轢かれかねないのだ。しかもその量は半端ではない。なんとオランダは自転車保有率が世界一の国なのだそうだ。
記者:須久和
▼コーヒーショップ
▼川沿いに並ぶ細長い家々
▼飾り窓
▼アムステルダムの路地