ロケットニュース24でもお伝えしたように、台湾のニュース番組内でアナウンサーが北朝鮮・朝鮮中央テレビアナウンサーのモノマネを披露し物議を醸した。
人々の注意を引くという点では効果的だったが、視聴者からのクレームを受けテレビ局側が公開謝罪、モノマネをしたアナウンサーは降板、プロデューサーらも諭旨退職や異動処分になっていたことがわかった。
問題のニュースを製作・放送したのは台湾の華視テレビだ。12月19日、北朝鮮の金正日氏の死去が報じられた当日、同局では北朝鮮・朝鮮中央テレビの看板アナ・李春姫(リ・チュンヒ)さんに扮したアナウンサーが台湾の総統選の様子を報じた。
だが、この北朝鮮の指導者の死去は国際的に敏感な問題だ。しかもどんな人物であっても人の死を茶化したということについて、華視テレビには「不謹慎」「ヒドイ」とのクレームが殺到したそうだ。
それを受け同局では20日に緊急会議が開き、会議終了後、ただちに声明が発表された。
声明によると、同局は李春姫さんのモノマネについて視聴者からの声を重く受け止め、公共放送機関として表現方法が不適切であったと認めそうだ。
放送に至った経緯については台湾の放送事業者を管理する機関・国家通訊伝播委員会に事情説明などをすることを決定。
また、モノマネをしたアナウンサーの降板、プロデューサーの配置転換、ニュース部主任の諭旨退職など処分を行うことも発表。そして20日の夕方と夜のニュース番組の中で公開謝罪を行うことも発表した。
同局・監査委員会の委員長も「ニュース番組はコント番組ではない。あのような内容は報道として不適切であった」との旨コメントを発表。公開謝罪のの場では局を代表し男性アナウンサーが「今後は慎み深い態度でニュース番組の製作に臨む所存です。皆様に深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
確かに今回の李春姫モノマネ騒動は悪フザケが過ぎたかもしれない。だが、同番組はアナウンサーが候補者や農民などに扮し、政局の複雑なニュースを誰でもわかるように簡単にアレンジしていたことで定評があった。番組打ち切りや大幅な改変ではなく、今後、よりよい番組作りに期待したい。
参照元:Youtube TBSCTS
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