山登り中に急に尿意が! そうなったらほとんどの人が、どこかその辺で用を足すのではないだろうか。そしてそれは植物の養分になっていくだろう。
だが、都会では自然と同じようにはいかない。都会では肥料になるどころか、かえってお金をかけて処理しなければならない代物だ。お金がもったいないなんて言ってられない。トイレなしの生活なんてもはや考えられない現代人のために、その問題を解決すべく大胆ですごいエコなトイレが誕生したそうだ。
ぐるりと円形に並んだ男性用の便器(小)。普段とは違う形状になんだか違和感を感じてしまう。しかし、違和感はそれだけにとどまらない。並んだ便器をつなぐように、木がモクっと生えているのである。
これはデザイナーのエディ・グランデルマンさんが考案した「エコトイレ」だ。このエコトイレは公園など比較的自然の多いところに設置されるそうである。トイレの上にしげる木は本物の木。便器に放出されたオシッコから水分と養分を得てすくすくと育っていく予定だ。つまり、このトイレは木にオシッコを吸わせるので下水施設は不要、下水システムに頼らない究極のエコトイレなのである。
オシッコを直接植物にブッかけてしまうと植物が死んでしまうのでは? と心配される方もいるかもしれない。だが、中心部にはガーデニング用の土などを使った浄化システムがあり、木には必要な栄養分のみがいくようになっていくそうだ。
木はエコシステムであると同時に日よけや目隠し代わりになる。その上景観を崩すこともない。人間の生活と自然とが融和したスタイルだ。自然との共生がテーマとなる我々にとって、まさに理想のエコトイレであると言えよう。
壁がないせいかムズムズ落ち着かないような気もするのだが、とても素晴らしいアイディアであることには違いない。
参照元:Create520.cn(中国語)
▼使用イメージはこんな感じだ