米ロサンゼルスでも大盛況な牛丼チェーン『吉野家』。先日、記者が訪問した吉野家は、付近に住むメキシコ人たちの憩いの場となっており、牛丼の美味しさは国境をも越えている。

そしてもう一つ国境を越えているものがあるらしい。それは「つゆだく(汁だく)」だ。情報によると、「エクストラソース」や「エクストラジュース」で通じるらしく、店舗によってはエクストラ料金を請求されることもあるのだとか。

ということで実際に試してみたぞ!

先日と同じ店に入店し、緊張しながらもまずは牛丼を注文。

記者「ライスボールプリーズ」
店員「ライスボール?(おにぎり?)」
記者「イエス、ライスボール」
店員「ライス?(ごはん?)」
記者「ライス!(ごはん!)」
店員「ザッツオール? ライス? ラーイスッ!?(それだけ? マジでごはんだけ?)」
記者「あっ…!! ビーフボウルビーフボウル!(あっ、牛丼! 牛丼!)」

間違えた。緊張あまり、ごはん(白飯)だけを注文しようとしてしまった。メニューには「ライス」もあるので、本当にごはんだけを買いに来たと思われてしまったようだ。しかも怪しまれて店員さんも集まってきてしまった。牛丼は「Beef Bowl(ビーフボウル)」だ。忘れないようにしよう。

気をとりなおして、

記者「ビーフボウルプリーズ レギュラーサイズ(牛丼の並で)」
店員「ザッツオール?(以上?)」
記者「エクストラソースプリーズ(つゆだくで)」
店員「ソース?(ソース?)」
店員2「ソぉース?(ソースぅ?)」
店員3……エクストラビーフジュース?(……「つゆだく」の事じゃね?)」
記者「オウ! ジュース!(そう、それ!)」
店員2「オウ、ジュース!(汁か!)」
店員「エクストラビーフジュース、オッケイ(はい、「つゆだく」で!)」

以上の会話からも分かるように、このお店では「エクストラビーフジュース」と言えば「つゆだく」が出てくるみたいだ。しかもレシートを確認すると、しっかりと「Xtra Beef Juice」と書いてあるではないか! つまり、レジには「つゆだく」専用のボタンが設定されているということだ。呼び方さえ違うが、「つゆだく」はしっかりと世界進出していたのである。ちなみに追加料金はナシだった。

さて、そのつゆだく具合であるが、お米全体に汁が染み渡り、丼の底にはうっすらと汁が溜まっている。たしかにこれは「つゆだく」だ。驚くべきことはそれだけではない。先日は「あまり美味くなかった」と評したロス吉野家の牛丼であるが、つゆだくにすると劇的に美味くなるのである! 一体全体、昨日のは何だったのだ?と思うほどだ。そのウマさの理由を、記者なりに分析してみると……

つゆだくにすることにより、ごはんに汁が染みこみ、「しょうゆめし」状態になる。吉野家の「牛」とアメリカ米とのミスマッチを、この「しょうゆめし」が見事に中和し、絶妙なバランスが成立!

――こんなところだ。本当にウマかった。みなさんもロサンゼルス吉野家で牛丼を注文する時には、是非とも「つゆだく」に挑戦して頂きたい。「エクストラビーフジュース」だ。忘れないようにしよう。

Report:GO羽鳥
Photo:RocketNews24.