
飛行機に乗ってしまえば東京から北海道も90分の現代社会。旅と言えば、距離的に遠くに行ってなんぼみたいなイメージがあるけど、東京都内でも旅はできる。
そう痛感したのが、先日、新宿から横浜中華街まで10時間かけて歩いた時のことだ。23区内ですら知らない街並みだらけ。
電車移動主体の東京都民なら、いざ歩くと同じことを感じる人が多いのではないだろうか。近場でも降りない駅のことは知らないものである。それにしても新宿から横浜中華街まで歩く必要はないわけだが、ゆえに私(中澤)が普段なら絶対に通りかからない場所で立ち食いそば屋に出会った。
・ロードサイドでも人気
その立ち食いそば屋というのが『立喰そば よりみち』。目黒区端の住宅街路地を南下していたところ、環七通りとの交差点にポツンと佇んでいたのがこの店だ。
一応、最寄り駅は東急目黒線の大岡山駅だけど、駅からは結構離れているロードサイド。しかも、前述の通り環七でも住宅街の中を通る地点なのでひっそりした雰囲気は否めない。
しかし、入店してみたところ、後から後から客足が途絶えない。ロードサイドなのに客をしっかり掴んでいるところに、コツコツとした地盤の固い人気を感じた。
・実力派
私(中澤)が注文したのは「アジ天そば春菊天トッピング(税込650円)」だ。かけそばが税込350円でトッピングのが揚げ物が一律150円という分かりやすいシステム。この物価高のご時世にかけそば350円、天ぷら2つ乗って650円は安い。
まずつゆを飲んでみたところ優しめの味。出汁の味に尖りがなく柔らかいため口当たりが良い。それでいてしっかりコクがある。疲れた体に染みわたる味だ。
麺は太めでモチッとした田舎風。それでいて喉ごしがいいのでこれまた食べやすい。かけそば350円でもつゆとそばから実力が伝わってきた。注文前に感じた地盤の固さを証明するような味である。
・ちょっと意外な天ぷら
と、そばとつゆにおいては立ち食いそば激戦区の都内っぽい洗練が感じられたのに対し、個人的に若干意外だったのが天ぷらだった。天ぷらがつゆしみじみのふわふわ派なのである。
これは特に裏を取った話じゃなく、単なる379店巡っての私の体感なんだけど、近年の都内の実力派立ち食いそば屋は天ぷらにおいてサクサクを推すパターンが多い。「揚げたてですよ!」っていうのが味で伝わるからかもしれないけど、これが東京を離れると、ふわふわ派が一気に主流になる。
・ふわふわ天ぷらを想う
静岡の『桃中軒』なんて天ぷらを1回煮つゆに浮かべていたし、そこには衣がバラけてつゆの一部になることへの1つの美学が感じられる。サクサクとふわふわ、どちらが上とかではなく、また別の山を登っているのだ。
で、ふわふわ派について想いを巡らせる時、私の中で特に印象に残っているのが『きそば 鈴一』。つゆがしみまくる天ぷらに温かさを感じる名店だが、その『きそば 鈴一』があるのが横浜駅前なのである。
もちろん都内でもふわふわ天ぷらの名店はあるし地域というより、創業した時代の価値観で天ぷらが違う可能性もある。だが、理由はどうあれ『立喰そば よりみち』の天ぷらからは旅で入った立ち食いそば屋の味がしたのだった。
そんなわけで、天ぷらふわふわ派にとってはかなりハイブリッドな立ち食いそば屋と言える。目黒区ロードサイドにおいてしみじみとした温もりを発揮するこの店。立ち食いそば屋でも旅は感じられた。これぞ立ち食いそば放浪記と言えよう。
・今回紹介した店舗の情報
店名 立喰そば よりみち
住所 東京都目黒区南3-8-8
営業時間 月~土6:00~16:00
定休日 日・祝日
執筆:中澤星児
Photo:Rocketnews24.
▼いか天そばかき揚げ天トッピングも税込650円
▼目黒区で味わう旅の味
中澤星児










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