今からさかのぼること30年前の10月9日、東京が揺れた。全てのプロレスファンがご存じであろう伝説の興行・10.9(ジュッテンキュウ)東京ドーム『新日本プロレス vs UWFインターナショナル』の全面戦争が開催されたからだ。

その後、あの熱狂を凌ぐ興行がいくつあったかはわからないが、なんとその10.9東京ドームがTVerで無料配信中! ……ってマジかよ!! こんなの全試合観るしかねェェェエエエ!

・伝説の1日

1995年10月9日、当時高校2年生だった私(サンジュン)は東京ドームの2階席にいた。最安値だった5000円のチケットを購入し、その歴史的瞬間を見届けるべく1人東京ドームに降り立ったのである。

中学生の頃にプロレスに目覚めた私はガチガチの新日本プロレスファンで、当時は割と本気で「俺の本当の父親は長州力なのでは……?」と信じていた。それくらい長州及び新日本プロレスの強さに心酔していたのである。

新日本プロレスに限らず、当時は交流戦が盛んな時期。その中で数多の名勝負 & 名興行が誕生したが『新日本プロレス vs UWFインターナショナル』ほどプロレスファンの記憶に残る興行は後にも先にもあるまい。

キング・オブ・スポーツ」を掲げる新日本プロレスと「最強」を掲げるUWFインターナショナルの戦いは、誇張なしに全面戦争を意味していた。事実、敗れたUインターは翌年12月に解散している。

ノドが破けるほどの勢いで長州コールをしたあの日。武藤敬司のドラゴンスクリューによって高田の膝とUWFの夢が砕けたあの日。あの10.9東京ドームが「TVer」で無料配信中なのである!

・全試合ノーカット

しかも動画自体は45分ずつに区切られているものの、ありがたいことに全試合ノーカット配信!! 第1試合からメインのIWGPヘビー級選手権までが全試合がノーカットで配信されているのだ!

つまり、アントニオ猪木が絶賛したと言われる「石沢常光・永田裕志 vs 金原弘光・桜庭和志」を始め、伝説の名言(迷言?)「ポカした」を生んだ「佐々木健介 vs 垣原賢人」も視聴可能。

さらに垂直落下式DDTがリングに刺さった「橋本真也 vs 中野龍雄」も、試合後に「キレてないですよ」が誕生した「長州力 vs 安生洋二」もバッチリ収められている。

なお、個人的なオススメは第2試合の「大谷晋二郎 vs 山本健一」で、大谷の際立った強さはもちろんのこと山本の鼻っ柱の強さがめちゃめちゃスイングしていた。いま観ても色褪せない名勝負と言えよう。

・まだ余裕はありそう

気になる配信期間は2025年10月15日の段階で「配信終了まで1週間以上」と表記されているため、まだ多少の余裕はあるハズ。お時間があるときにぜひ伝説の『10.9 東京ドーム』を再度目に焼き付けていただきたい。

最後にこの興行が生んだあるファンの名言をご紹介して記事を終わりにしよう。


「前田が泣いてるぞ!」


プロレスファンをここまで感情移入させた10.9東京ドーム『新日本プロレス対UWFインターナショナル全面戦争』は、やはり伝説の興行である。

参考リンク:TVer(ティーバー)
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24.