
いつの時代も常に業界のトップをひた走る集英社の少年ジャンプ。その少年ジャンプには1980年代~90年代にかけて「ジャンプ黄金期」と呼ばれる時代があった。
「北斗の拳」と「ドラゴンボール」を双璧に数多くの名作が生み出されたが、その1つが『魁!! 男塾』である。なんとロケットニュース24に『魁!! 男塾』の作者である宮下あきら先生が登場だ!
・ご縁
1985年から1991年まで、およそ6年にわたり連載されていた『魁!! 男塾』。コミックは当時としてはかなり長い全34巻を刊行するなど、紛れもなく「ジャンプ黄金時代」を支えた伝説的漫画作品である。
その男塾が初めて集めたコミックだったのが、当時小学生だった私、サンジュン少年。これまで「男塾の舞台化」や「男塾商店街」などを取材した縁で、なんと宮下あきら先生ご本人とお会いする機会に恵まれた。
まさか当時夢中で読んでいた漫画家の先生とお会いできるとは……! というわけで全6回にわたり、宮下あきら先生のロングインタビューをお届けする予定だ。
・幼少期
さて、第1回は「宮下あきら先生が幼い頃に好きだった漫画作品」について。特にどんな先生のどんな漫画に影響を受けて、その後の男塾に繋がっていったのだろうか?
宮下先生「子供の頃に好きだった漫画は、やっぱり手塚治虫先生と横山光輝先生だよ。鉄腕アトムが大好きでノートによくアトムの絵を描いてたっけな。自分で言うのはあれだけど上手だったと思うし、友達にも褒められたよ。
そうだ。小学生の頃、学校の壁にアトムやらの絵を落書きしたことがあってね。それで母親が学校に呼び出されて、その絵を消させられたんだ。ただ学校の先生も「消すには惜しい落書きだ」って言ってたらしいよ(笑)
あと好きだったのは白土三平先生ね。白土三平先生の忍者漫画はよく読んだし、男塾も白土作品の影響を受けてるね。まあ当時は貸本屋で漫画を借りて、色々と読んでましたよ」
※ 白土三平……「忍者武芸帳 影丸伝」「サスケ」「カムイ伝」などで知られる劇画漫画の巨匠。
宮下先生が子どもの頃に読んでいたのは「手塚治虫先生」「横山光輝先生」「白土三平先生」とのこと。また生まれながらにして、絵が上手な子どもであったらしい。では漫画家を志したのはいつ頃だったのだろうか?
宮下先生「絵を描くのも工作も好きだったから、おのずと好きな教科は図工だったよ。手を使う作業が好きだったんじゃないかな? 音楽? 音楽は全然ダメ。歌もダメだしリコーダーも全然ダメだった。
当時は子供なりに「将来は漫画家になろう」と思ってたんじゃないかな? クリスマスに漫画を描くペンやら墨汁を買ってもらった覚えがあるね。あの頃の墨汁はビンに入っててね。
そうだ。当時、石ノ森章太郎先生が「漫画家入門」って本を出されて、あれは100回以上読んだ。漫画家としての基礎の基礎は、あの本で学ばせてもらったんだろうな」
※ 漫画家入門……正式名称は「少年のためのマンガ家入門」。1965年出版なので、宮下先生が小学6年、もしくは中学1年の頃に読まれたものと思われる。
・漫画より夢中になったもの
宮下先生は子どもながらに、すでに漫画家を意識していたという。また先生のご実家は、非常に厳格な家であったそうだ。
宮下先生「漫画家入門で初めて “ネーム” なんかの専門用語も知ったね。ただ、俺は漫画家入門を読む前からコマ割りをしたり、スクリーントーンを手書きで真似してたんだ。もしかしたら凝り性だったのもかもしれないね。
一方で俺は長男で妹が1人いるんだけど、まあ落ち着きがない子供だった(笑)。父が刑事だったからか厳格な家庭だったけど、子供の頃は特に絵を描いてて怒られた記憶はないな。
ただ成人してから働きもせずに漫画を描いてるときは白い目で見られて、本当に家に居づらかったよ(笑)。でも漫画は外じゃ描けないじゃない?(笑)」
小中学生の頃は、ふんわりと漫画家を夢見ていたという宮下少年。だがしかし、高校生になると漫画よりもあることに夢中になったそうだ。
「高校の頃は漫画よりも音楽にハマっててね。ツェッペリン、クラプトン、ジミヘンなんかの影響でギターを始めたりしたな。でもいま思えばギターは下手だったよ(笑)。好きだったけどね。
その後、大学受験に全部落っこちたんだ。美大系を片っ端から受けたんだけど、引っ掛からなかったな。だから高校卒業後はバイトをしながら “ハコバン” をやってたんだ。髪も腰まで伸ばしてさ(笑)。
結局、バンドは3年くらいやってたのかな? もちろんそれだけじゃ食えないからバイトは何でもやったよ。引っ越し、立ち食いソバ、ゴルフのキャディー……。あんな髪型なのによく使ってくれたよな(笑)」
※ ハコバン……特定のキャバレーやクラブ、ホールの専属で演奏するバンドのこと。
幼い頃は漫画家を目指していたものの、青年期は音楽の道に夢を見出していた宮下先生。ただ決して裕福では無かったこの時期に得た経験が、その後の作品の肥やしになっているようだ。
──というわけで、今回はここまで。バイトとバンドに明け暮れていた宮下青年が、再び漫画家を目指すようになったきっかけとは何だったのか? 次回は「漫画家デビュー編」をお届けする予定だ。
参考リンク:宮下あきら公式X
執筆:P.K.サンジュン
Photo:RocketNews24. Ⓒ宮下あきら. Ⓒ集英社.
P.K.サンジュン






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