誤解のないよう先にお伝えしておくと、本件の責任の全ては注意を怠った私にある。誰かに文句があるとか、自分は悪くないとか主張しているわけでは決してない。よって誹謗中傷とかは何卒お控えいただけると幸いだ。全部私のせいです。認めます。

……と、十二分に予防線を張ったところで、事実としてお伝えしたいのが “大阪万博のチケット購入プロセスがやや不親切” という問題だ。現に私はチケットを買い間違え、けっこう致命的な不利益をこうむった。

インターネットを割と使う私ですら間違えたのだから、年配の方とかであればイチコロだと思う。これは万博のチケット購入を検討している方への注意喚起であり、くれぐれも文句ではないことをご留意のうえ読み進めていただきたい。

・下調べが苦手すぎる

まず「万博 チケット」でググるとすぐ万博の公式サイトが表示されるのだが、チケット購入方面へ進むと「万博IDを登録せよ」との指示が出現する。



果たして「万博ID」とは何なのか? 事前知識が全く無いのだが、調べる気もサラサラ無い。そもそも万博にあまり興味がないのである。でも興味がなけりゃ万博へ行っちゃいけないなんてこと、絶対に無い。言われるがままに万博IDを登録だ!

このID登録が意外とメンドくさく、登録し終えて万博アプリをダウンロードしたころには、私は若干ウンザリしちゃっていた。ここで「ふぅ……ちょっと休憩して炭酸水でも飲も」となったことが、今にして思えば悲劇の序章であった。


・万博IDとチケットIDまぎらわしい問題

ちょっと休憩のつもりが3日経過したころ、私はどうやってチケットを取ればいいか皆目見当がつかなくなっていた。そればかりか万博IDを取得したこともスッカリ忘れていた。



情弱丸出しで再び「万博 チケット」と検索すると、上の画面が表示された。万博上級者の方はお気づきかもしれないが、私は『公式デジタルチケット』を買うべきところ、うっかり『EXPO Quick(簡単入場チケット)』を購入してしまったのである。

よく読めば「簡単入場チケットはパビリオン等の事前予約不可」と書かれているのだが……そのようなチケットが存在するなどと夢にも思わない私の目には「とにかく簡単」の文字しか映らなかった。「しっかり楽しむ」気など微塵もないことも、さらに事態を悪化させた。


この大失敗は数日後、一緒に万博へ行く予定の友人(万博上級者)に「パビリオンを予約するからチケットID教えて」と言われたことから発覚した。チケットIDって……どれ? 電子チケット、アプリ、公式サイト全てをくまなく調べるも、どこにも見つからないぞ。

万博の問い合わせ窓口にダイヤルしてみたが「チケットIDはあるはず」と返されるばかり。調べに調べあげた結果、私は “簡単入場チケットにはチケットIDがない” という事実に自力でたどりついたのだった。


「もう行くのやめよっかな」ってくらい疲れた。


・すぐ電話する奴

簡単入場チケットと公式デジタルチケットの価格は同じ。公式デジタルチケットだと日時の変更やパビリオンの予約が可能なのに対し、簡単入場チケットのメリットはというと……「万博IDを取得しなくてもチケットが買える」その1点のみなのであった。

インターネットが不得意な人向けのチケットという側面もあるようだが、 “パビリオンの予約ができない” ことがいかにヤバイかは、さすがの私も知識として得ている。ってか万博ID取得したのに取得不要なチケット買った私って一体……?

不注意とはいえあまりに納得がいかないので、再び問い合わせ窓口に電話してみることにした。対応してくれたのは中年の男性(推定)である。


──……というワケで、公式デジタルチケットに変更してもらうことはできないのでしょうか?

男性「はい、できません。ですので、そのままご使用ください」

──返金していただくこともできませんか?

男性「はい、できません。ですので、そのままご使用ください」

──ではパビリオンの予約がしたければ、このチケットを捨てて買い直すしかない、ということですね?

男性「そんな、もったいないですよ!!! ……ですので、そのままご使用ください」

──でも私、パビリオンの予約がしたいんです

男性「大丈夫です。事前予約はできませんが、入場後に現地で予約することが可能となっています。なので安心してそのままご使用ください。せっかくのチケットを捨てる必要はございません……ぜひ、そのままご使用ください!


・言われてみればそうである

若干クレームチックな電話をかけた私だが、男性があまりに「そのままご使用ください」を連発するので、なんだか面白くなってしまった。彼は「パビリオンの事前予約など些細な問題であり、6000円もするチケットを捨てるなんて正気の沙汰じゃない」という絶対的価値観のもと、ベシャリを展開しておられる様子なのである。

当初は「チケットの買い直しもやむなし」と考えていた私だが、彼の朴訥とした喋りを聞くうち「たしかに……もったいないし、そのまま使うか」という気持ちになってきたのだから大したもんだ。

これはあくまで私の想像であり何の確証もないメルヘンだが、おそらくあの男性はコールセンター業務初心者で、すごくいい意味で鈍感力に優れた方なのではなかろうか? だからこそ、あのように人間味に溢れた対応ができたのでは……と、なんとなくイメージしている次第だ。


ちなみに……


実際に万博を訪れてみると、人気パビリオンの当日予約など夢のまた夢。午前中にも関わらず「並んでも予約できません」の注意書きがされていた。

「入場後に現地で予約することが可能だ」と断言したあの男性を思い出し、チョッピリ「いや、ウソじゃ〜ん(笑)」と思いはしたが、かといってネガティブな気持ちは微塵もない。私は彼の言葉に説得され、納得のうえでここを訪れたのだから。


また男性は「通常チケットだと早期に完売しがちな9時や10時台のチケットが、簡単入場チケットだと売れ残っている場合が多い」とも説明しておられた。「急遽早い時間に万博へ行きたくなった」みたいなケースだと重宝するのかも?

とにもかくにも「それなりに満喫したい」とお考えであれば、事前の下調べと戦略が必須であることが判明した大阪万博。少なくともチケットの買い間違えにはくれぐれもご注意くださいね!

参考リンク:大阪万博公式サイト
執筆:亀沢郁奈
Photo:RocketNews24.

▼スペインの予約いらなかったの意外!